研究課題/領域番号 |
05670331
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | (財)労働科学研究所 |
研究代表者 |
渡辺 明彦 財団法人労働科学研究所, 労働生理・心理学研究部, 主任研究員 (30072648)
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研究分担者 |
前原 直樹 財団法人労働科学研究所, 労働生理・心理学研究部, 主任研究員 (60165660)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 寒冷曝露 / 温度較差 / SF級冷蔵庫 / 直腸温 / 皮膚温 / 血圧 |
研究概要 |
目的:冷蔵・冷凍庫内作業は一般に一連続曝露時間は短く、頻回の出入りを特徴としている。そして、冷蔵庫内・外の温度較差は非常に大きいものとなる。この研究は、急激な環境温度較差曝露が生体に及ぼす影響を検証することを目的とした。曝露温度条件:低温室;-40℃(以下SFと略)、5℃(Cと略)。常温室;両条件とも25℃。条件SFで65℃、Cで20℃の温度較差となる。実験時期:夏季。曝露方法:常温室30分間安静後、SFでは【.encircled1.】低温室・常温室交互にそれぞれ10分間曝露、これを4回くりかえす。【.encircled2.】低温室40分、ついで常温室40分の曝露.の2方法。(Cではこの2方法の他、【.encircled3.】20分間ずつ2回、【.encircled4.】5分間ずつ8回、の方法も加えた。)いずれも初回の低温室曝露から80分後に最後の常温室曝露を終了することになる。曝露中は立位とした。被験者:健康な成年男子志願者6人。被服条件:SF;冬季の下着、トレーニングウエア、防寒服上・下、防寒帽子・手袋・靴、(総重量6.55Kg)。C;夏季の下着、トレーニングウエア、スニーカー、(総重量0.97Kg)。測定項目:直腸温、皮膚温(10点)、心拍数、血圧(自動血圧計)、酸素消費量、尿中カテコールアミン排泄量、温冷感・疲労感・不快感の評定。結果の概要:【.encircled1.】直腸温はSFの2条件、Cの2条件ともにほぼ直線的に低下し、条件【.encircled1.】および【.encircled2.】の80分後の低下度には両条件間に有意な差はみられなかった。【.encircled2.】平均皮膚温は両条件とも曝露の繰り返しに伴い下降上昇を繰り返し、最終常温曝露終了時では前値より有意な低下を示し、その低下はSFで有意に大きかった。しかし連続・断続両条件間には差はみられなかった。【.encircled3.】収縮期血圧はSF、C条件とも連続曝露で高く、断続条件では出入りに伴う変動が大きい。【.encircled4.】SF最終寒冷曝露終了時、2人に軽度なめまいの訴えが、またCの同じ時点で3人にふるえの訴えがあった。 今後、-20℃条件も加えて、「温度較差-生体反応」関係を検討する予定である。
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