研究課題/領域番号 |
05670342
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
|
研究機関 | 山梨県立女子短期大学 |
研究代表者 |
平林 公男 山梨県立女子短期大学, 一般教育, 助教授 (20222250)
|
研究分担者 |
吉田 雅彦 山梨県立女子短期大学, 生活科学科, 助教授 (30132210)
久保 恵嗣 信州大学, 医学部, 講師 (80143965)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 諏訪湖 / ユスリカ / 気管支喘息 / 血清疫学 |
研究概要 |
近年、アレルギー性疾患は増加傾向にあり、食生活の変化、環境汚染物質の増加がその主たる要因と考えられている。中でも喘息疾患については、アレルゲンとしてダニ、及び花粉に加えてユスリカが問題となっている。ユスリカは日本全国、水のある場所にはどこでも生息し、繁殖する昆虫であるだけに、アレルゲンとしての重要性を確認する検討は急務である。 本研究では、日本有数のユスリカ被害地域である諏訪湖周辺に居住する気管支喘息患者123名を対象に、ユスリカ成虫の抗原性を血清疫学的に明らかにした。諏訪地区(62人)と対昭区としての松本地区(61人)とで、ユスリカ成虫発生時期に合わせて血清を採取し、DPC-Specific IgE Kit(Ala STAT)により、オオユスリカについて特異的IgE抗体を測定した。また、近年、諏訪湖で発生量が増加しているアカムシユスリカについてもセスジユスリカと併せてCAP RAST Systemにより、特異的IgE抗体を測定した。これらの結果は居住地別に統計処理を行った。その結果、オオユスリカ、セスジユスリカ、アカムシユスリカの抗体陽性者数は気管支喘息患者全体を母集団とした場合、各々、8例(6.5%)、11例(8.9%)、3例(2.4%)であった。一方、外因性気管支喘息患者を母集団とすると各々の陽性率は12.3%、16.9%、4.6%という値を示した。この値を、外因性気管支喘息患者集団で全国規模の調査が成されているセスジユスリカ抗原で比較してみると、諏訪地区ではかなり高い陽性率(年齢構成を考慮)を示していることが明らかとなった。 今後は抗体陽性者に対してユスリカ抗原吸入試験などを実施し、より詳細に発症メカニズムを検討して行く予定である。
|