研究課題/領域番号 |
05670343
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山田 信也 名古屋大学, 医学部, 教授 (90022772)
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研究分担者 |
近藤 高明 名古屋大学, 医学部, 助手 (00195900)
宮尾 克 名古屋大学, 医学部, 助教授 (70157593)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 生きがい / 健康感 / 高齢者 / 社会的参加 / 高年者大学 |
研究概要 |
調査では、都市部と農村部で、高齢者の生きがい感にかかわる要因の比較検討を行った。 農村地域の長野県松川町の調査では、生きがいを感じている者が男性では6割以上いたが、女性では5割に満たなかった。また年齢とともに、生きがいを感じる者の割合が減少した。もう一つの農村地域である岐阜県上矢作町の調査でも、男性では6割以上の高齢者が生きがいを感じていたが、女性では6割に満たなかった。また高齢者ほど生きがいを感じる割合が減少していった。 名古屋市での一般高齢者では、7割近くが生きがいを感じており、男女間にほとんど差は認めなかったものの、年齢が進行するとともに生きがい感が減少する傾向は同様であった。名古屋市の高年者大学を卒業した高齢者では、活きがいを感じている者は、87%と高率であった。 生きがい感に強く関連する要因としては、都市部、農村部とも、年齢、性、現在の健康状態、日常生活動作能力、などであった。年齢とともに生きがい感が低下するのは、健康や動作能力の低下といった身体的要因とともに、他人とのコンタクトの低下など社会的要因が複合しあっていると考えうる。女性は男性より活きがい感を感じている者が少ないのは、もともと社会的な参加の機会が少なかったことによると考えうる。 また農村部では農作業などの労働に従事していること、都市部では趣味の有無などが生きがい感と関連していた。 高年者大学の卒業生が、健康感は一般高齢者とほぼ同様であるにもかかわらず生きがいをもっていることは、若い世代との接触や地域活動の役員、国内外への旅行などの社会的参加を積極的に求めていることと関連していると示唆された。
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