研究課題/領域番号 |
05670388
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
福井 有公 京都大学, 医学部, 教授 (10025588)
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研究分担者 |
中村 智恵美 京都大学, 医学部, 助手 (10115842)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | cocaethylene / cocaine / ethanol / GC-MS / lethality / toxicity |
研究概要 |
標準物質の合成に関しては、P.I.Jatlowらの方法を応用することにより、測定に支障を来す不純物を含まない目的物質の合成がコカエチレン及びpropylbenzoylecgonine(内標準物質)について可能となった。また、動物試料については、実験動物としてマウスを用い、エタノール1.5g/kg以上、コカイン25mg/kg以上を60分の時間間隔で腹腔内投与した場合にコカエチレンの確認が可能であったが、今回は、エタノール3g/kgとコカイン50mg/kgを投与して薬物の同定を試みた。動物試料からのコカエチレン抽出については、既法に複数の方法があるが、今回は簡便化のためBond Elut Certify Solid Phase Extraction Columnを用いた。測定機器としてGC-MSを用いるにあたり、文献的にはコカエチレン及びコカインの誘導体化の方法が複数認められるが、G.W.Himeらの方法により非誘導体化の状態で測定を試みても各物質固有のmass spectrumが得られ定量が可能であった。動物試料は、R.A.Deanらの方法に準じて5%トリクロロ酢酸に懸濁後このカラムで抽出し、コカエチレン代謝及び作用に関係の深い肝臓、血液、脳について薬物同定を行った。コカエチレンは、代謝部位である肝臓に最も長時間継続して認められたが、血液と脳を比較すると、同定不可能となる時期は血液の方が早く、コカエチレンの脳での作用の遷延性が示唆された。同傾向はコカインにも認められ、また、コカエチレンの濃度はコカインの10%以下であった。
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