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各種致死手段における熱ショック蛋白質(ストレス蛋白質)の合成誘導および局在の検討

研究課題

研究課題/領域番号 05670406
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 法医学
研究機関産業医科大学

研究代表者

北 敏郎  産業医科大学, 医学部, 助教授 (00131912)

研究分担者 笠井 謙多郎  産業医科大学, 医学部, 助手 (40169397)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード熱ショック蛋白質 / ユビキチン / 肝臓 / 免疫細胞化学的局在 / ウェスタンブロッティング法
研究概要

熱ショック蛋白質(HSP)の法医学的研究の第一歩として、まず熱傷時のユビキチン(Ub、HSPの一種)の肝臓における合成誘導と細胞内局在を免疫電顕、SDS-PAGEおよびWestern Blotting法により実験的に検討した。具体的には、ラットの全身を湯浴(50℃)に浸漬し、直腸温を40℃まで上昇させる熱ストレスを加えた。加温終了直後から経時的に肝臓を採取し、免疫電顕による観察を行い、一部は電気泳動用の試料とした。その結果、対照(非加温)群では核周辺のゴルジ装置内の分泌顆粒、さらにライソゾーム内にもUbの局在が認められ、熱ストレスを加えない場合は通常の蛋白質合成経路に沿ったUbの局在が確認された。一方、加温後、核の周辺に小胞体が多数集まり、核内とくに核小体にUbの局在が観察された。この所見は加熱ストレスにより誘導されたUbが、小胞体を通じて核内に移行しているものと考えられる。電気泳動法によってUbのバンドを観察したところ、対照群では1本あったバンドが加温直後群では複数となり、加温30分後ではバンドをほとんど認めなかった。これはUbが変性蛋白質のキャリアーとなる蛋白質分解系が機能していることを裏づけているものと思われる。このように加温というストレスによりUbが核内に移動し、かつ電気泳動法ではバンド発現パターンの変化が認められた。これらの結果は、Ubが法医学における焼死はもとより凍死診断の検査項目として有用な手段となりうる可能性を示唆している。現在、他臓器(脳、心臓、腎臓)および他のHSPファミリー(HSP70族)を実験的に、かつ実際剖検例も検討が進んでいる。また、絞死および一酸化炭素中毒の場合についても検討中である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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