研究課題/領域番号 |
05670417
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高藤 繁 東京大学, 医学部(病), 助手 (90179549)
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研究分担者 |
木谷 誠一 東京大学, 医学部(病), 助手
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 好酸球 / eosinophil cationic protein / C5a / cytochalasin B / サイトカイン / 気管支上皮細胞 / 細胞内遊離カルシウム / priming |
研究概要 |
組織において、好酸球が何を刺激として、どのようなメカニズムでメディエーターを遊離するかを解明するために、種々の条件下でヒト末梢血好酸球のeosinophil cationic protein(ECP)遊離を調べた。すなわち、PAF、C5a、C3aなどの生理的物質を刺激とし、cytochalasin B、各種サイトカイン、あるいは気管支上皮細胞の存在下、非存在下でECP遊離を調べ、その影響を検討した。また、ECP遊離のメカニズムの解明のため細胞内遊離カルシウム動態も検討した。1、C3a、C5aは、好酸球をcytochalasin Bで前処理しない場合は、単独そしてIL-3あるいはIL-5primingを行った場合も有意なECP遊離を惹起しなかった。2、C3a、C5aは、好酸球をcytochalasin Bで前処置した場合、単独でECP遊離を惹起し、さらにIL-3あるいはIL-5によるprimingによってECP遊離は明らかに増強した。3、C3a、C5aは好酸球において細胞内遊離カルシウムの増加を惹起したが、IL-3あるいはIL-5primingは細胞内遊離カルシウム反応には影響しなかった。4、C3a、C5a刺激のECP遊離におけるIL-5primingによる増強率はFMLP刺激の場合よりも有意に高かった。5、好酸球のLTC4産生に影響するTNF、NGFはECP遊離には影響しなかった。6、IL-3、IL-5による増強効果は濃度依存性であり、0、1〜0、3ng/mlから始まり、10〜30ng/mlで最大となった。7、3つのagonist C5aPAF、FMLPのうち、好酸球のLTC4産生にはFMLPが最も有効な刺激であったが、ECP遊離にはC5aが最も有効な刺激であった。8、ヒト気管支上皮細胞株BEAS-2B存在下におけるヒト好酸球のECP遊離において、上皮細胞、好酸球の両者がそれぞれTNF、IL-5で活性化される時、ECP遊離の増強が認められた。現在、上皮細胞存在下での好酸球のECP遊離のメカニズムについて、接着分子の関連を含めて検討中である。
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