研究課題/領域番号 |
05670433
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
橋本 喬史 帝京大学, 医学部, 助教授 (30082142)
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研究分担者 |
柳田 たみこ (柳田 たみ子) 帝京大学, 医学部, 助手 (80082204)
原岡 ひとみ 帝京大学, 医学部, 助手 (60228632)
広畑 俊成 帝京大学, 医学部, 講師 (90189895)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | Tリンパ球 / スーパー抗原 / CD3 / Tリンパ球抗原レセプター / 黄色ブドウ球菌外毒素 / 単球 / IFN-γ / srcキナーゼ / ベーチェット病 / 慢性関節リウマチ / 抗CD3抗体 / IFN-gamma / ブドウ球菌外毒素 / HLA-B51 / 連鎖球菌 |
研究概要 |
本研究においては、ベーチェット病の主要病態を形成するTリンパ球の異常活性化の機序について検討した。その結果、まず第1にベーチェット病患者Tリンパ球は、連鎖球菌抗原以外にも、大腸菌抗原・黄色ブドウ球菌さらにスーパー抗原であるブドウ球菌外毒素(特にSEC_1)に対して過敏に反応し、多量のIFN-δを産生することが明らかとなった。次に、このTリンパ球の過敏反応性は対照群である慢性関節リウマチ患者由来の単球の存在下でも見られたことから、Tリンパ球そのものの異常に基づくことが明らかになった。このTリンパ球の異常反応性は、患者Tリンパ球内での抗原レセプターVβ鎖の分布に偏りの存在しなかったことから、むしろTリンパ球の活性化の過程での異常に基づくものと考えられた。最後に、抗原レセプターの下流に存在するCD3分子を介しての刺激と、Vβ鎖を介しての刺激とについて比較検討を行った結果ベーチェット病患者Tリンパ球は、固相化抗CD3抗体による刺激に対しては、特に対照群のTリンパ球と比較して過敏な反応は示さなかった。従って、ベーチェット病においては、Vβ鎖とCD3分子間のシグナル伝達経路に何らかの異常が存在することにより、Tリンパ球の過剰反応性が生じるのではないかと考えられる。この点を更に詳細に検討する目的で、Tリンパ球内のsrcキナーゼの定量的・定性的解析を試みたが、有意な結果を得るには至らなかった。今後は、こうした分子生物学的アプローチのよる詳細な検討を重ねることが、ベーチェット病の病因・病態の解明上重要であると思われる。
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