研究概要 |
1.我々はすでにB型慢性肝疾患約30例の剖検肝組織及び約100検体の肝生検組織を凍結保存している。また約20例の原発性胆汁性肝硬変症の肝生検組織標本も凍結保存している。これら凍結肝組織より,30検体のB型慢性肝疾患及び,10検体の原発性胆汁性肝硬変より,T細胞リセプターのmRNAを抽出し,逆転写酵素によりcDNAを作製した。 2.T細胞リセプターのα鎖,β鎖のサブファミリーに特有な合成DNAプライマー及びC領域に特有な合成DNAプライマーを作製した。 3.これらのプライマーを用いて肝組織から抽出,作製したcDNAを用いてα鎖,β鎖それぞれの各サブファミリーの比率を内部コントロールに対して求め,サブファミリー間の比率を求めている。 4.又,同時平行で,自己免疫性肝疾患である原発性肝汁性肝硬に対しても、3と同様にサブファミリー間の比率を求めている。 5.B型慢性肝疾患例及び原発性胆汁性肝硬変例の検索数が、統計学的検討を充分に行なえるようになった段階で、両疾患での特定のサブファミリーの偏りがあるかどうかを検討する。
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