研究課題/領域番号 |
05670451
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小池 和彦 東京大学, 医学部(病), 助手 (80240703)
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研究分担者 |
飯野 四郎 聖マリアンナ医大, 医学部, 教授 (30010309)
森屋 恭爾 東京大学, 医学部(病), 医員
四柳 宏 東京大学, 医学部(病), 助手 (30251234)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | B型肝炎ウイルス / HBx遺伝子 / 細胞周期 / DNA合成 / NIH3T3細胞 |
研究概要 |
B型肝炎ウイルスのHBx遺伝子を、副腎皮質ホルモンにより発現誘発可能な制御領域MOUSE MAMMARY TUMOR VIRUS-LONG TERMINAL REPEATのもとに接続したプラスミドpMTVHBxを作製後、以下の様な実験を行なった。 1)pMTVHBxをNIH3T3にトランスフェクションし、安定な細胞株MTXを41株樹立した。これらから11株を選んでHBx遺伝子の発現を検討したところ、6株において副腎皮質ホルモンによってHBx遺伝子の発現が上昇した。6時間目でピークとなり、24時間で元に復した。 2)これらのMTX細胞株を血清除去によってG0/G1期とした後デキサメサゾンを添加することにより多くのMTX細胞においてDNA合成の亢進が惹起された。 3)同様の処置により、細胞周期の進行がフローサイトメトリーによって観察された。 4)しかし、形態的には形質転換は見られず、細胞密度は対照細胞株と変わらず、ヌードマウスでの腫瘍形成能も認められなかった。 これらの結果から、少なくともマウス線維芽細胞においては、HBx蛋白がDNA合成促進作用をもつことが明らかとなった。HBx遺伝子のもつmitogenic activityが生体内において持続的に発揮されることによって肝発癌に関与している可能性を示していると思われる。
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