研究課題/領域番号 |
05670462
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
赤羽 賢浩 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (60092855)
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研究分担者 |
武田 清 山梨医科大学, 医学部, 助手 (90242635)
宮崎 吉規 山梨医科大学, 医学部, 助手 (80166157)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | C型肝炎 / 超可変領域(HVR) / IFN治療 / 多様性 / 液性抗体 / escape mutant / quasispecies / Cmmune complex / E2 / NS1領域 / 超可変領域 / diversity / envelope抗体 |
研究概要 |
C型肝炎ウイルス(HCV)の構造遺伝子のうち超可変領域(HVR)の発現蛋白はウイルス粒子の表面に存在し、宿主の免疫監視に直接さらされていると推定され、C型肝炎症例のHVRのアミノ酸配列を解析すること、並びにHVRに対する血清抗体の動態を検索することはC型肝炎の病態解析に極めて重要である。 1)C型慢性肝炎に対するIFN治療とHVRの多様性:HCVRNA量、遺伝子型、臨床像がほぼ同一のIFN有効例と無効例につきHVRの多様性を検討した。その結果、IFN有効例のHVRはほぼ均一で単一クローンの感染と考えられたが、IFN無効例ではHVRは多様で多クローンの感染が推定された。IFN治療の有効性を左右するウイルス側の要因の1つとして、HVRの多様性の検討が重要であると考えられた。またIFN無効例ではIFNの投与をきっかけにHVRのクローンの変化が観察された。 2)C型慢性肝炎におけるHVRの変異とHVRに対する血清抗体の動態:C型慢性肝炎例につき経時的にHVRのアミノ酸の変異を検察し、併せて合成ペプチドを用いてHVRに対する血清抗体の動態を検討した。その結果、C型慢性肝炎例では、HVRの一部に対して血清抗体が産生されると、その部分のアミノ酸が変異し、経過ともに変異したクローンが蓄積していた。この事実は、慢性化したC型肝炎ではHVRを中心に外被蛋白に対して液性抗体が産生され易く、HCVはその抗体をescapeするため、アミノ酸配列を変異させ、quasispeciesの状態になるものと考えられた。 今後はHVRに対する抗体の中和活性の証明と、C型肝炎で産生され易いと考えられるimmune complexに関連した病態の解明が期待される。
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