研究課題/領域番号 |
05670469
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
篠村 恭久 大阪大学, 医学部, 講師 (90162619)
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研究分担者 |
南 武志 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
宮崎 義司 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
金山 周次 大阪大学, 医学部, 助手 (40185913)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | インターロイキン1β / ガストリン / ヒスタミン / ヒスチジン脱炭酸酵素 |
研究概要 |
胃粘膜の炎症において産生されるインターロイキン1β(IL-1β)などの炎症性サイトカインはホルモンやパラクリンなどの胃機能調節因子に作用して胃酸分泌や胃粘膜増殖などの機能制御に影響を及ぼしていることが想定されているが、その詳細は未だ明らかにされていない。本研究の目的はIL-1βの胃酸分泌抑制機序の解明と胃粘膜増殖に及ぼす効果を検討することである。(方法)ラットにIL-1βを静脈内投与し、ガストリン刺激における酸分泌とともに胃ヒスタミン分泌の変化を観察した。ヒスタミンの分泌の評価には尿中ヒスタミン排泄量と胃粘膜内ヒスチジン脱炭酸酵素(HDC)活性を測定した。IL-1βを胃粘膜線維芽細胞培養液に添加し、その上清の培養胃上皮細胞の増殖におよぼす影響を検討した。(結果)IL-1βはガストリン刺激酸分泌を強力に抑制するとともに胃粘膜内HDC活性と尿中ヒスタミン排泄量を抑制した。この抑制作用はインドメサシンの前投与により一部解除された。したがってIL-1βはヒスタミンの産生・分泌を抑制して酸分泌を抑制することが明らかとなった。またIL-1βは胃上皮細胞の増殖に直接的な促進作用は認められなかったが、胃粘膜線維芽細胞からの上皮細胞増殖因子の分泌を増加した。(結語)IL-1βはヒスタミンやプロスタグランジンなどの胃粘膜機能調節因子の産生・分泌を調節して胃粘膜機能の調節に関与すると考えられた。
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