研究課題/領域番号 |
05670501
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
白鳥 敬子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70101855)
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研究分担者 |
竹内 正 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (20075170)
森吉 百合子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70220100)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 消化管ホルモン / セクレチン / セクレチン遊離薬剤 / ソマトスタチン / コレシストキニン(CCK) / プロスタグランジン / 胃酸分泌 / 膵外分泌 / 遊離膵腺房 |
研究概要 |
消化管ホルモンとプロスタグランジンが消化器疾患の成因、進展に重要な役割を果たすことが知られてきたが、両者の生理的な関係は不明である。本研究は消化管ホルモン(セクレチン、CCK、ソマトスタチンなど)の生理的な(1)胃液分泌調節作用、(2)膵液分泌調節作用における内因性プロスタグランジンの役割、プロスタグランジン生合成に及ぼす影響を明らかにした。 1.セクレチン、ソマトスチタンの胃酸分泌抑制作用における内因性プロスタグランジンの役割についての研究成果 (1)ラット胃内灌流モデルで、ガストリン刺激の胃酸分泌に対する生理学的な量のセクレチン、ソマトスタチンの抑制効果をインドメタシン投与の有無で検討し、セクレチンの胃酸分泌抑制作用の発現には内因性プロスタグランジンの存在が不可欠であること、胃粘膜内プロスタグランジン濃度がセクレチンにより著明に増加することを明らかにした。ソマトスタチンにはそのような効果を認めなかったことより両ホルモンの胃酸分泌抑制機序が異なることが証明された。 (2)胃粘膜防御因子増強薬にセクレチン遊離作用を発見し、この薬剤をラット十二指腸に投与し血中セクレチン濃度の上昇、胃酸分泌の抑制、胃粘膜内プロスタグランジン濃度の増加を確認し、内因性セクレチンの胃酸分泌抑制作用にもプロスタグランジンが介在していることを明らかにしたとともに、これらの胃潰瘍薬の薬理作用をセクレチンの面から解明した。 セクレチン、CCK膵外分泌刺激作用における内因性プロスタグランジンの役割についての研究成果 (1)ラットで生理学的な量のセクレチン、CCK刺激の膵液分泌に対するインドメタシンの影響を検討したが、両ホルモンの膵外分泌刺激作用にインドメタシンは有意な影響を及ぼさず、プロスタグランジンの関与は少ないと考えられた。また膵内プロスタグランジン含量の正確な測定は多量の蛋白分解酵素のため容易でなく、測定系の確立は今後の課題としたい。 ラット摘出膵をコラ-ゲナーゼ処理し作成した遊離膵腺房でアミラーゼ分泌に対するインドメタシンの効果を検討した。インドメタシン存在下でアミラーゼ分泌の著明な増加が認められ、高濃度では膵腺房細胞の破壊が顕微鏡下に確認された。従って、細胞障害を引き起こさないインドメタシン添加量を決定するための基礎実験を追加し、現在、この検討を続けている。
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