研究課題/領域番号 |
05670603
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉峯 徳 名古屋大学, 医学部老年科, 助教授 (40022842)
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研究分担者 |
林 登志雄 名古屋大学, 医学部老年科, 医員
内藤 通孝 名古屋大学, 医学部老年科, 助手 (10198012)
浅井 幹一 名古屋大学, 医学部老年科, 講師 (70151008)
井口 昭久 名古屋大学, 医学部老年科, 教授 (20109763)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 動脈硬化 / 一酸化窒素 / 一酸化窒素合成酵素 / 脳血管 / カルモデュリン依存性蛋白燐酸化酵素II / 内皮依存性弛緩反応 / カルモデュリン / 学習記憶 / 血管内皮型一酸化窒素合成酵素 / NO(一酸化窒素) / 動脈硬化症 / 血管内皮 / 性ホルモン / 脳底動脈 / 大動脈 |
研究概要 |
家兎頚動脈および脳底動脈を用いEDR(NO分泌反応)に対するキナーゼIIの関与を検討した。頚動脈におけるアセチルコリン(Ach)によるEDRは、カルモデユリン拮抗薬W7により、完全に抑制された。キナーゼII拮抗薬KN62、KN93は反応に影響を与えなかった。SIN-lAによる内皮非依存性弛緩反応に対してもKN93は影響を与えなかった。低濃度KC1収縮により、内皮由来過分極因子(EDHF)をブロックし、Ca^<2+>流入活性化後にAChによるEDRを見ると、KN93投与によりEDRは部分回復を認めた。negative control薬:KN92は有意な作用を示さず、SIN-lAによる弛緩にも変化がなかったことより、キナーゼIIがEDHF以外のNO刺激分泌反応に関与している可能性が示唆された。家兎脳底動脈においても、同様でKC1前処置によりAChによるEDRは低下し、KN93はその低下を部分回復させた。また、ラット脳parenchymal arterioleにおいても同様の成績を得た。KN93はNOS活性を低濃度で促進、高濃度で抑制した。以上から、キナーゼIIは、低濃度でNOS活性を亢進する可能性が示された普通食負荷WKYラット、高血圧症自然発症ラット(SHRラット)を用い、第三脳室内に各試薬を浸透圧ポンプにて投与し、記憶への影響を検討した。終了時のpassive avoidance法による回避時間には、LNMA、KN62投与群には、生食群と差を認めなかった。しかしながら、八字型迷路学習において、LNMA投与群、KN62投与群は、有意に空間記憶障害をもたらした。血圧等全身の血行動態には影響は認められず、脳に特異的な作用と考えられた。キナーゼIIが、NO分泌に作用を持ち、脳動脈硬化、記憶障害発症に関与している事を見出した。
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