研究課題/領域番号 |
05670616
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
川原 康洋 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (80169755)
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研究分担者 |
石川 雄一 神戸大学, 医療技術短期大学部, 教授 (90159707)
貝淵 弘三 神戸大学, 医学部, 助教授 (00169377)
佐々木 卓也 神戸大学, 医学部, 助手 (40241278)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 血管平滑筋 / GTP結合蛋白質 / ras / MAPキナーゼ / rho |
研究概要 |
近年、ras p21類似低分子量GTP結合蛋白質(G蛋白質)が細胞増殖作用、小胞体からのCa2+動員、収縮蛋白質のCa2+の感受性の制御、アクトミオシン系の制御などに関与する可能性が明らかにされている。私共は血管作動物質による血管平滑筋細胞の収縮・弛緩や増殖、肥大機構とその病態の理解にはこれらの機構に関与するG蛋白質の同定が必須と考え、血管平滑筋細胞における低分子量G蛋白質の研究を行ない、以下の成果を収めた。(1)血管平滑筋にはras p21を含め少なくとも3種類の低分子量G蛋白質が存在する。その内、膜画分と細胞質画分の主要G蛋白質を均一蛋白質まで精製し、それぞれrap1 p21、rhoA p21と同定している。(2)スキンド平滑筋においてrhoA p21は収縮蛋白質のCa2+感受性の調節に関与する。(3)血管平滑筋では通常rhoA p21はrhoGDIと複合体を形成している。(4)rhoA p21に対する特異的抗体を用いて培養血管平滑筋細胞のrhoA p21の局在を調べると、rhoA p21は細胞膜に斑状に存在する。(5)最近rhoA p21がある種の受容体による細胞膜接着斑に局存する接着斑キナーゼの活性化に関与する可能性が報告されているが、実際、アンジオテンシンIIなどの血管収縮物質の作用時には接着斑キナーゼが活性化される。(6)血管平滑筋のrap1 p21には9個のアミノ酸残基が異なる2種類のアイソザイムが存在する。(7)rap1 p21はAキナーゼとGキナーゼによって特異的にリン酸化されてsmgGDSの作用を受けやすくなり、GDP結合型からGTP結合型に活性化される。(8)rap1 p21はrasGAPによるras p21のGTPase活性化を阻害する。
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