研究課題/領域番号 |
05670622
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
久木山 清貴 熊本大学, 医学部, 講師 (00225129)
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研究分担者 |
泰江 弘文 熊本大学, 医学部, 教授 (40174502)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | Lysophosphatidylcholine / Natriuretic Peptides / Atherosclerosis / Oxidized LDL, / Oxysterol / Neutral Endopeptidase / Endothelial cell / Oxidized LDL / Endothelial cells / Oxidized IDL |
研究概要 |
ナトリム(Na)利尿ペプチドであるAtrial Natriuretic Peptide(ANP)及びBrain Natriuretic Peptide(BNP)が、各種心疾患の心筋から産生・分泌され、血中に増加することが本研究者らによって明らかにされてきた。また最近、Na利尿ペプチドの一つであるC-type Natriuretic Peptide(CNP)が血管内皮細胞において産生・分泌されていることが報告された。そこで本研究においては、これらのNa利尿ペプチドが血管病変、特に動脈硬化の発生・進展にどのような影響を与えているのかを検討した。高コレステロール食にて飼育したNZWウサギの大動脈および腎動脈におけるANPとCNPによる弛緩反応は、正常ウサギに比べて低下しているが、Na利尿ペプチドの分解酵素の一つであるNeutral Endopeptidase(NEP)阻害剤の前処理により改善した。また、粥状大動脈におけるNEP活性およびNEP immunoreactivityが正常大動脈に比べ増強していることが明らかとなった。さらに、NEP阻害剤であるUK-79300の長期系経口投与により、高コレステロール食ウサギにおける粥状動脈硬化の発生が抑制されるのと同時にplasmaコレステロールの濃度が減少することが判明した。また、ANPおよびBNPは活性化好中球による培養血管内皮細胞障害を減弱させた。この機序として、ANPおよびBNPが好中球の内皮細胞への接着およびエラスターゼ放出能を抑制し、cGMPを介しおり、また好中球自身に存在するNEPによりそれらの作用が減弱することが明らかとなった。 これらの研究によって、動脈硬化の発生・進展および病態生理にNa利尿ペプチドが大きく関与していることが示させた。
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