研究課題/領域番号 |
05670654
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
島倉 八恵 (島倉 八惠) 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10196470)
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研究分担者 |
柳 久子 筑波大学, 社会医学系, 講師 (10241811)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 家族性複合型高脂血症 / 家族性高コレステロール血症 / アポリポ蛋白AI-CIII-AIV遺伝子 / 遺伝的異質性 / 学校検診 / 家系分析 / RFLP / 学校健診 |
研究概要 |
つくば市周辺で施行された平成1〜4年度の小児成人病検診受診者役5,000名のうち高コレステロール血症と診断された約350名の小児とその家族を対象とし、家系調査を行い、家族性複合型高脂血症を診断する。家族性複合型高脂血症家系の家族構成員について、(1)Southernブロット法でアポリポ蛋白AI-CIII-AIV遺伝子領域のPFLPsハプロタイプを分析し、(2)PCRを用い、アポリポ蛋白CIII遺伝子のTNR多型を明らかにし、家系毎にこれらの遺伝マーカーと高脂血症との連鎖の有無を検討しその遺伝的成因を解析した。さらに、家族性複合型高脂血症による高脂血症の発現時期について検討し、本症小児の臨床的特徴について分析した。 日本では、同胞を経時的に経過観察できた家系から、10歳から家族性複合型高脂血症による高脂血症が認められた。また、家族性複合型高脂血症小児では、高脂血症(IIa型またはIIb型)の他に、肥満及び脂肪肝の合併が認められた。さらに、日本では高コレステロール血症小児を発端者とした場合、遺伝性高脂血症のうち約43%が家族性複合型高脂血症で、その頻度は家族性高コレステロール血症の4倍以上認められた。アポリポ蛋白AI-CIII-AIV遺伝子領域のPFLPsやTNR多型の分析から、この遺伝マーカーと高脂血症が連鎖していると考えて矛盾がない家系が4家系、矛盾がある家系が2家系、4家系はnot imformativeな結果であった。現時点では本症の遺伝的原因は不明であるが、遺伝的異質性の存在が示唆された。 また、長期的に経過を観察できた症例では、運動療法及び食事療法で薬物療法を併用せず、肥満度の改善ととにも高脂血症が改善した。小児家族性複合型高脂血症では、高脂血症の発現に増悪因子として働いている可能性が推測された。
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