研究課題/領域番号 |
05670807
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
太田 龍朗 名古屋大学, 医学部, 教授 (00109323)
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研究分担者 |
伊藤 彰紀 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (80232429)
岡田 保 名古屋大学, 医療技術短期大学部, 教授 (00023771)
粥川 裕平 名古屋大学, 医学部, 助手 (20214570)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 睡眠覚醒リズム障害 / 睡眠相後退症候群 / 非24時間睡眠覚醒障害 / 思春期・青年期 / 社会不適応 / 予後 / 治療 / 発症頻度 |
研究概要 |
不登校や就業困難など社会不適応を示す持続性睡眠・覚醒リズム障害のうち、睡眠相後退症候群と非24時間睡眠覚醒症候群の2群については、1981年のわれわれによる本邦最初の報告例以後これまでに種々の治療を試みてきたが、これら患者のうち、その後の経過追跡が可能であった受診時20歳未満の思春期の症例11名(睡眠相後退症候群7名、非24時間睡眠覚醒症候群4名)と受診時20歳以上の成人例14名(全て睡眠相後退症候群)について、その予後の結果を種々の面から分析した。解析は主として睡眠リズムの障害度と社会生活の適応度の2側面に絞って行われたが、前者は重症度により4段階の基準を設け、また後者はDSM-IIIの社会適応度評価を4段階に区分したものを用いた。思春期の症例では睡眠リズムの障害度の改善が良く、成人の症例では社会適応度に有意な改善がみられることが判明し、さらに思春期・成人両群における睡眠相後退症候群の合計21例での分析では、睡眠リズム障害度・社会適応度ともに有意な改善があり、積極的な治療が早期に行われれば、その予後は良好であることが明らかとなった。 一方、一昨年までの発現頻度の研究(平成3〜4年度 課題研究03670561)の続きとして昨年度行われた愛知県下の高校生7,421名を対象にした睡眠リズム調査の解析を行った。その結果、睡眠相後退症候群と疑われるものが0.4%存在することが明らかとなり、米国の結果よりは低いが、ノルウェーにおける一般人口を対象とした調査での報告中、当該年齢にあたるものの有病率とほぼ同じであることが明らかとなった。現在この結果をまとめた論文を準備している。また今後さらに他の症候群の有病率など詳細な分析を行い、欧米との違いなどを解析して、これら持続性睡眠・覚醒リズム障害の原因および治療の手がかりを得るべく解明を進める予定である。
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