研究課題/領域番号 |
05670843
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山田 信博 東京大学, 医学部(病), 助手 (40200729)
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研究分担者 |
後藤田 貴也 東京大学, 医学部(病), 医員
島野 仁 東京大学, 医学部(病), 医員 (20251241)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | アポE / トランスジェニックマウス / 動脈硬化 / コレステロール / リポタンパク |
研究概要 |
アポEはLDLレセプターとの強い親和性により、コレステロール代謝において中心的役割を果している。私共は従来より、アポEの静注により血漿コレステロール値の低下することを報告してきた。これは、外因性にアポEの血中レベルを増加させたが、今回は内因性にアポE遺伝子を過剰発現させることにより、血漿脂質代謝がどのように変化するかを観察した。マウスメタロチオネインプロモーターにラットアポEのgenomicDNAを結合させた融合遺伝子を導入遺伝子としてトランスジェニックマスを作成した。そしてアポEを過剰発現するマウスライン4-20を得ることが出来たが、その血漿脂質値、リポタンパク代謝について解析を行なった。血漿アポE値はホモ型では5倍に増加し、血漿コレステロール値は70%、血漿中性脂肪値は80%の低下を示した。また、コレステロール食を投与したが、血漿コレステロール値は正常範囲内であった。従ってアポEは血漿脂質値を決定する重大な因子であることが明らかになると同時に、高コレステロール血症を抑制する作用のあることが明かとなった。これは、肝でアポEが過剰に合成され、分泌されて、リポ蛋白粒子上のアポE分子が増加することにより、血中よりそのリポ蛋白のLDLレセプターを介する異化が促進することによると考えられた。現在、アポEを血管壁で発現させることにより動脈硬化症の成因におけるアポEの役割について検討を行っている。
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