研究課題/領域番号 |
05670848
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
五十嵐 徹也 東京大学, 医学部(分), 助教授 (00134601)
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研究分担者 |
岡崎 具樹 東京大学, 保健センター, 講師 (60203973)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 福甲状腺ホルモン / カルシウム / 遺伝子発現調節 / 転写因子 / カルシウム受容体 / 副甲状腺ホルモン |
研究概要 |
PTH遺伝子上に存在し、細胞外液Caによる本遺伝子の転写抑制に必要なDNAエレメント(nCaRE、negative Ca responsive element)を用いて、このエレメントに対する特異的な結合が外液Ca濃度依存的に増強する性質を有し、かつ転写抑制を直接的に司る細胞核蛋白nCaREB(nCaRE binding protein)を検出した。その結果、nCaREBは、還元因子ref1(redox factor 1)と、少なくとももう一つの別の核蛋白から構成されることが判った。これらの因子のヘテロダイマー或いはマルチマ-と考えられるnCaREBの特異的DNAへの結合活性がほとんどすべての細胞種に認められるのに一致して、ref1は、広い範囲の細胞種にわたって普遍的に発現される核蛋白であった。その蛋白量及びこれをコードするmRNA量は、細胞外Ca度の上昇に伴い増加する。シクロヘキシミドによって蛋白合成をブロックするとnCaREBのnCaREに対するCa依存的結合活性上昇が見られなくなることは、この結果を支持する。これまでref1については、DNA修復に関連するエンドヌクレアーゼで、種々の転写因子のredox stateを修飾して、DNA結合活性を上昇させることが知られていた。しかしこうした機序とは別に、我々の系において実験的に、(1)抗ref1抗体により、nCaREBのnCaRE結合活性は明らかに減弱する、(2)ref1のアンチセンスcDNAを細胞に導入すると、nCaREを介する細胞外Caによる転写抑制は消失するという結果が得られており、ref1はさらにnCaRE配列に特異的に結合して転写を抑制する負の因子であることが強く示唆された。 現在、nCaREBのもう一つの構成因子についてすでにクローニングを終え、ref1との関連等について研究を進めている。
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