研究課題/領域番号 |
05670852
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
相澤 徹 信州大学, 医学部, 助教授 (90150896)
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研究分担者 |
石原 藤樹 信州大学, 医学部, 助手
市川 和夫 信州大学, 医学部, 講師 (40159835)
小林 睦博 信州大学, 医学部, 助手 (60242682)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 膵B細胞 / インスリン / ATP感受性K^+チャネル / 糖尿病 / ブドウ糖 / インスリン分泌機構 / ブドウ糖認識機構 / ホルモン分泌 / グルコレセプター |
研究概要 |
(1)ATP感受性K^+チャネル非依存性のブドウ糖作用のメデイーター この経路においてブドウ糖作用はCキナーゼの活性化、フォスフォリパーゼCの活性化、甘味レセプター類似の構造を介した未知のシグナル、等を介してインスリン分泌を刺激することを明らかにした。 (2)ATP感受性K^+チャネル非依存性のブドウ糖作用の生理的意義 この経路を介したブドウ糖によるインスリン分泌刺激は生理的濃度のブドウ糖によって充分起こること、主として第2相のインスリン分泌を起こすこと、いわゆるブドウ糖によるB細胞のprimingを起こすこと、さらに驚くべきことには細胞内遊離カルシウム濃度の上昇が全くない状態でも認められること、等を明らかにした。 (3)ATP感受性K^+チャネル非依存性のブドウ糖作用と糖尿病発症との関連 この経路を介したブドウ糖作用は糖尿病発症過程で膵B細胞が疲弊していくことを防ぐ方向に作用しており、その意味である種の防御機構をなしていることを明らかにした。 (4)今後の発展 本研究ではブドウ糖のインスリン分泌刺激機構が極めて多岐に渡ること、特に生理的な条件下ではATP感受性K^+チャネル非依存性のブドウ糖作用も重要な位置を占めることを明らかにした。さらにこのブドウ糖作用が糖尿病発症予防のキ-となる可能性も見いだされた。また、ホルモンの開口放出過程で細胞内遊離カルシウムが全く上昇しない場合にも、生理的な刺激物質(ブドウ糖)が生理的な濃度で生理的なパターンのホルモン分泌を正常な細胞(膵ラ氏島のB細胞)から惹起しうることを確立し、これまでの細胞生物学の常識に強い疑義を呈した。これらの発見は今後のこの領域の発展に多大な貢献をすることが予想される。
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