研究課題/領域番号 |
05670855
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
津田 謹輔 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (10180001)
|
研究分担者 |
清野 裕 京都大学, 医学部, 助教授 (40030986)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | インスリン遺伝子 / 転写 / CRE(cyclic AMP response element) / cAMP. / CRE(cyclic AMP response elenent) / cAMP / CRE(cyclic AMP rospone element) |
研究概要 |
HIT-T15細胞(ハムスター膵β細胞株)にリン酸カルシウム法によりインスリン遺伝子のプロモーター(-339〜+112)をルシフェラ-セ遺伝子の上流に接続したレポーター・プラスミドを導入しtransient expressionの系で、その転写活性を検討した。細胞外ブドウ糖濃度を25mg/dl(G25)と300mg/dl(G300)で比較した。その結果、ブドウ糖負荷により野生型のレポーター・プラスミドでは3.7倍の転写活性の誘導が認められたが、同時にすべてのCREに変異を導入した変異型のレポーターでも4.9倍の活性の増強を認めた。次にHIT-T15細胞に比し良好なブドウ糖応答性を示すラット胎児の膵β細胞に、インスリン・プロモーターを組み込んだChloramphenicol Acetyl Transferase(CAT)プラスミドを電気穿孔法で導入し、同様にブドウ糖に対する反応を検討した。ブドウ糖濃度をG50とG300の2点として転写活性の誘導を比較すると、変異型プロモーターでは1.9倍にとどまるのに対し、野生型では13.4倍まで転写活性が誘導された。同時に2mM dibutylyl cAMPを負荷したところ、G50の条件下での転写活性の誘導は野生型で4.6倍、変異型で1.7倍となった。G300ではdibutylylcAMPによる転写活性の亢進は認めなかった。以上の結果から(1)ブドウ糖によるインスリン遺伝子誘導の一部はcAMPを介していること。(2)インスリン遺伝子のブドウ糖による転写調節には、CREを介する系と介さない系が混在していること。(3)HIT-T15細胞では変異型に比し野生型プロモーターのブドウ糖に対する応答性が低下しており、cAMPを介する情報伝達系の異常があること。が推測される。
|