研究課題/領域番号 |
05670867
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
川井 尚臣 徳島大学, 医学部, 助教授 (00035461)
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研究分担者 |
西田 喜彦 (西田 善彦) 徳島大学, 医学部・付属病院, 講師 (30198478)
赤池 雅史 徳島大学, 医学部・付属病院, 助手
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 橋本病 / バセドウ病 / HTLV-I / HTLV-II / 抗HTLV-I抗体 / HTLV-I感染家兎 / HTLV-Iキャリア / HTLV-IIプロウイルス / バセドー病 / 抗HTLV-I |
研究概要 |
本研究により得られた結果を要約すると以下のごとくである. 1)橋本病患者(144例)及びバセドウ病患者(92例)の血清抗HTLV-I抗体を凝集法およびウエスタンブロット法により調べ、それぞれ9例(6.3%)、5例(5.4%)の抗体陽性者が見出された.この頻度は同地域のキャリアの頻度(2%)に比べ有意に高頻度であった。また、献血者で抗HTLV-I抗体陽性者507例中の40例(7.9%)に甲状腺自己抗体(抗サイログロブリン抗体、抗マイクロゾーム抗体、など)が陽性であり、抗HTLV-I抗体陰性者のそれに比べ高頻度であった. 2)橋本病(33例)およびバセドウ病患者(17例)の白血球DNA中のHTLV-IIプロウイルスDNAをPCR法により調べ、それぞれ17例(51.5%)2例(11.7%)にHTLV-IIプロウイルスが検出された.この頻度は疾患対照の1.9%にくらべ高頻度であった(P<0.01).しかし、HTLV-IIに対する抗体は検出されなかった.増幅されたPCR産物の塩基配列は対象のHTLV-IIにほぼ同じであった.また献血者では、抗HTLV-I抗体の陽性、陰性にかかわらず、甲状腺自己抗体陽性者では同上プロウイルスが高頻度(25.0%、14.3%)に検出された. 3)抗HTLV-I抗体陽性の橋本病患者2例の1例の甲状腺組織中に免疫組織化学的にHTLV-I蛋白が検出され、またin situ hybridization によりHTLV-IのmRNAが検出された. 4)HTLV-Iキャリアの血液を家兎に注射し、感染家兎を作製し、甲状腺機能および甲状腺自己抗体を経過を追って調べた. 以上の成績は自己免疫性甲状腺疾患の発症とHTLV-IおよびHTLV-IIの関連を示唆する.
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