研究課題/領域番号 |
05670884
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
須田 俊宏 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (30075452)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1993年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 視床下部 / 下垂体 / 遺伝子発現 / ACTH / POMC / CRF |
研究概要 |
【目的】視床下部CRF-下垂体前葉ACTH-副腎皮質コルチゾール系の合成と分泌調節機構を解明する目的で、CRFとACTHの前駆物質であるPOMC遺伝子発現転写活性因子を含む調節メカニズム、ネガティブフィードバック、CRF結合蛋白等について検討した。 【結果】1.ストレスによるCRF及びPOMCの遺伝子発現が促進する前にearly gene productであるc-fos、c-junのmRNAが増加する。一方、e-fos、c-junのantisense oligoを投与すると、CRF遺伝子発現には影響しないがPOMC遺伝子発現は抑制された。2.ストレスによるCRF遺伝子発現は、antisense CREBを室傍核に投与することにより抑制され、cAMPアナログにより増加した。PMAの影響は少なかった。3.CRFの合成・分泌に対しNPY、アンギオテンシンII、ノルアドレナリン、柴苓湯は促進的に、β-endorphinやαMSHは抑制的に作用することが明かとなった。4.人血中CRF結合蛋白濃度と血中cortisol濃度との間には負の相関関係があった。又ヒトのCRFを静注すると、CRF結合蛋白の2量体形成が促進された。 【考察】1.CRFとPOMCの遺伝子発現にはA-キナーゼ-CREBの系が重要な役割を果たしている。FOSとJUNが結合したAP-1のCRF遺伝子発現に及ぼす影響は少ない。2.CRF遺伝子発現を促進する神経伝達物質の種類が明かにされつつあるが、それがどのメカニズムと関係しているのか調べることが今後の検討課題である。3.CRF結合蛋白の糖質コルチコイド及びCRFに対する反応性はCRF受容体と類似しており、その類似性の解明が受容体とcarrier proteinとの違いを明かにするものと思われる。
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