研究概要 |
ラット腎から各尿細管を多量に単離し,RNAzol法を用いtotal RNAを抽出.一定量のRNAを用いRT-PCRを行い,アンジオテンシノーゲンおよびアデノシン受容体,α_<1B>受容体各々のmRNAの発現をethidiumbromide染色およびSouthernhybridizationで検討した. まずはじめに,量的にも多く,イントロンのあるアンジオテンシノーゲンのmRNAの尿細管での発現を検討し,近位尿細管と糸球体での特異的発現を証明した.さらに加齢に伴い,同mRNAの発現が減少することも証明した(In submission). また,イントロンのないアデノシン受容体の尿細管での発現は,RTのstepの有無によりgenomic DNAの混入を否定して,mRNAの存在同定に成功した.髄質部ヘンレ上行脚太い部,糸球体,皮質部ヘンレ上行脚,髄質部および皮質部集合尿細管,さらに近位尿細管でのmRNAの存在と証明した(Hypertension26:1181-85,1995). イントロンの存在するα_<1B>受容体についてこのイントロンをはさんだ部位でのprimerを用い同定,半定量化に成功した.糸球体・近位尿細管,ヘンレ上行脚太い部での存在を証明した(kidney Int.1997 in press).
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