研究課題/領域番号 |
05670977
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 |
研究代表者 |
慶野 宏臣 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 室長 (30090426)
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研究分担者 |
長江 秀利 青山病院, 小児科, 医長
尾関 順子 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 助手
坂野 俊和 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 助手
青野 幸子 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 研究員 (20231780)
長江 英利 青山病院, 小児科, 医長
鈴木 順子 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 助手
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 新生児黄疸 / ビリルビン / クリグラー・ナジャー症 / ジルベール症 / ガンラット / 遺伝子解析 / ポルフィリン / ラジカル / jaundice / bilirubin / Crigler Najjar type I / Crigler Najjar type II / Gilbert's syndrome / glucuronosylation / gene / EC 2.4.1.17 / クリグラーナジャー症候群 / ヘムオキシゲネース / 光増感性 / 遺伝子診断 / グルクロン酸転移酵素 |
研究概要 |
新生児高ビリルビン血疾患者についてビリルビン排泄の律速酵素であるbilirubin:UDP glucuronocyl transferase(UGT)に着目し遺伝子解析をおこなった。Crigler-NajjarI型(CN1)、Grigler-NajjarII型(CNII)、Gilbert′s(GS)患者はすべてUGTに突然変異が認められた。CN1患者はストップコドンが現れる突然変異をホモに持っていた。患者の両親はその突然変異をヘテロに持っていたが血中ビリルビン値は正常であった。CN2やGS患者のUGT遺伝子にはアミノ酸置換の起こる突然変異があった。CN2患者は3つの突然変異をホモに持っていた。CN2患者の両親・兄弟はそれらの突然変異をヘテロに持っており、血中ビリルビン値はGSの範疇に含まれた。9名のGS患者からは6種類の突然変異がみっかった。患者はこれら変異をヘテロに持っていた。UGT遺伝子を押入したCOS7細胞はUGTを発現した。Gunnラット肝細胞へUGTを押入したが、活性発現は確かめられなかった。UGT遺伝子をGunnラット肝臓へ注入したところ、血中ビリルビン値は下がる傾向を示した。良好なベクターを選ぶことで遺伝子治療が可能となるであろう。 錫プロトポルフィリン(SnPP)をGunnラットに投与し、暗室で飼育すると血中ビリルビン値は低下する。しかし、光照射すると、ラットは激しい異常行動、血圧の低下、急激な血中ブドウ糖低の減少などを起こし、高率に死亡する。SnPP投与と光照射を併用されたラット肝細胞では、リソソーム酵素が細胞質へ漏出していることがinvivo,in vitroで確かめられた。SnPPの光増感性による作用はアスコルビン酸の投与で異常発症時間を遅らせることはできたが、発症防止することはできなかった。コバルトメソポルフィリンは光増感性はほとんど無かったが、ビリルビン合成阻害作用がやや弱かった。ポルフィリンを利用した高ビリルビン血症治療の可能性はまだ低い。
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