研究課題/領域番号 |
05670991
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
齋藤 英昭 (斎藤 英昭) 東京大学, 医学部(病), 助教授 (30134555)
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研究分担者 |
深柄 和彦 東京大学, 医学部(病), 医員 (70323590)
稲葉 毅 東京大学, 医学部(病), 医員 (80272582)
鈴木 公孝 東京大学, 医学部(病), 助手 (60221321)
橋口 陽二郎 東京大学, 医学部(病), 助手 (60251253)
福島 亮治 東京大学, 医学部(病), 助手 (50228897)
井上 知巳 東京大学, 医学部(病), 医員
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1993年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | サイトカイン / 成長ホルモン / Insulin-like growth factor I / 一酸化窒素産生阻害剤 / 経静脈栄養 / 経腸栄養 / 敗血症 / 肝硬変 / mRNA / 経腸栄養法 / 経静脈栄養法 / 腹腔内滲出細胞 / 細菌クリアランス / TNF / 局所免疫能 |
研究概要 |
サイトカイン産生の制御とその影響の検討を、1.異なった栄養投与ルート時、2.成長ホルモン(GH)又はInsulin-like growth factorI(IGF-I)投与時、および 3.一酸化窒素(NO)産生阻害剤(NAME)投与時、のそれぞれにつき行ない、更に 4.肝硬変に於けるGH蛋白代謝改善作用低下機序を分子生物学的に検討した。【方法】1.ラットに1週間経静脈栄養(PN)と経腸栄養(EN)を行い、その後大腸菌(3×10^8個)を腹腔内投与した。2.マウスにGH(4.8mg/kg/日)又はIGF-I(24mg/kg/日)、生食を6日間皮下注射後、大腸菌(10^8個)を腹腔内投与した。3。マウスにNAMEを100mg/kg腹腔内投与した1時間後、大腸菌(10^8個)を腹腔内投与した。4.正常肝及び肝硬変ラットに胃切除術を施行、生食又はGH0.8IU/kg/dayを3日間投与した。【結果】1.ENは生存率を改善し、細菌投与2時間後の腹腔内滲出細胞(PEC)数及び腹腔洗浄液中のTNF濃度を増加させ、腹腔内細菌数及び血中TNF濃度を減少させた。2.GH及びIGF-Iは生存率を改善し、細菌投与6時間後のPEC数を増加、腹腔内(GH)・肝生菌数を減少、血漿中TNF及びIL-1、IL-6濃度を低下させた。3.NAME投与は生存率を悪化し、細菌投与4時間目の腹腔内生菌数および血漿TNF値を増加させた。4.正常肝GH群では肝IGF-I-mRNA量・血中IGF-I値とも上昇したが、肝硬変GH群では両データとも上昇しなかった。【結語】術前PNに対するEN施行やGH及びIGF-Iの前投与はサイトカイン産生制御と細菌除去能を高め生体防御力を増強し、術後腹腔内細菌感染の発生予防・悪化防止に有用であるが、敗血症生体におけるNO産生阻害剤投与は生体に悪影響を及ぼした。また肝硬変ではGH投与後も肝IGF-I-mRNAが発現せずGHの効果が低下するため、IGF-I投与の方が有利である。
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