研究概要 |
体重450〜500gの雄性Wistar系ラットを用いて〔1-^<14>C〕-leucineの持続静注法による全身蛋白代謝およびロイシン代謝動態の解析法を確率した。当初の予定に比べ,呼気中^<14>CO_2回収システムの完成まで時間を要したため,盲腸結紮・穿刺ラット(重症感染モデル)における検討は出来なかった。確立した実験系で得られた蛋白,ロイシン代謝指標の各値はいずれも理にかなった値であり,今後の重症感染症時の蛋白,ロイシン代謝の研究に役立てたい。 すなわち,市販のアミノ酸製剤:プロテアミンRにL-〔1-^<14>C〕-ロイシンを混じ,1.0ml/100g体重/hrの速度で持続静注した。これは、ロイシン:2.73mg/kg/day,^<14>C-ロイシン:250nCi/100g体重/hrに相当する。投与開始後2時間目,4時間目で呼気の回収と採血を行い,分析に供した。アイソトープ投与開始後4時間目では血漿中^<14>C-ロイシン比活性と呼気中^<14>CO_2放射能のplateinが得られた。equilibration time:4時間で十分と判断された。これらの実測値から以下の値が算出された。血漿ロイシンflux:1334mg/kg/day(平均値:以下同様),ロイシン酸化速度:425mg/kg/day,蛋白合成に取り込まれるロイシン速度(量):909mg/kg/day.体蛋白合成速度:11.6g/kg/day,アミノ酸酸化速度:5.5g/kg/dayおよび体蛋白分解速度:14.7g/kg/dayであった。
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