研究課題/領域番号 |
05671020
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
金廣 裕道 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (30204580)
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研究分担者 |
中島 よし介 (中島 祥介) 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (00142381)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 肝移植 / 免疫寛容誘導 / 骨髄細胞 / リポソーム化FK506 / キメラ / 臓器移植 / ドナー骨髄細胞 |
研究概要 |
肝移植における生着延長あるいは寛容成立条件をドナー由来免疫担当細胞移入の面から解析することを目的として、雑種成犬及びビ-グル犬を用いて同種肝移植を施行した。ドナー犬より末梢血リンパ球及びドナー骨髄細胞を分離採取した。 1)ドナー末梢血リンパ球は2-7×10^8個採取可能であった。ドナー骨髄細胞は肋骨より、2-6×10^8個採取可能であった。末梢血リンパ球は昨年同様凍結保存を行った。 2)同種肝移植後のレシピエント犬にドナー骨髄細胞を移植当日に2×10^8個を経静脈的に投与した。また、免疫抑制剤としてFK506を0.05mg/kgを2週間連日静脈内投与を行った。無処置のコントロール群の生存日数は6-13日間(n=5)、およびFK506単独投与群の生存日数は8-33日間(n=5)に対して、ドナー骨髄細胞を移入した実験群でも約30日間生存したが、免疫寛容の誘導は現在まで得られなかった。骨髄細胞の移入個数、投与経路とその時期についてさらに検討を要する結果となった。 同種犬肝移植後の免疫寛容誘導あるいは長期の免疫生着延長効果を獲得する目的で、リポソーム化FK506の効果も検討した。 3)リポソーム化FK506を0.05mg/kgを2週間連日静脈内投与した実験群の生着日数は32日から250日と著明な生着延長効果を認めた。また、5頭中3頭は200日以上生存し、ほぼ免疫寛容状態の成立が得られた。 リポソーム化FK506は肝臓と脾臓に取り込まれ易く、局所免疫抑制効果の観点からも優れた製剤であると考えられ、臨床応用に期待される。
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