研究分担者 |
石塚 大 新潟大学, 医学部・附属病院, 医員
青野 高志 新潟大学, 医学部・附属病院, 医員
黒崎 功 新潟大学, 医学部・附属病院, 医員
小山 俊太郎 新潟大学, 医学部・附属病院, 医員
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研究概要 |
肝十二指腸靱帯への浸潤が疑われる胆嚢癌,肝外胆管癌,膵癌,および下大静脈への浸潤が疑われた肝腫瘍の36例に対して血管内超音波検査を施行した.その内訳は,胆嚢癌5例,肝外胆管癌9例,膵癌10例,肝腫瘍10例,その他2例であった.36例中34例に操作が施行され、うち13例で目的血管に何らかの異常所見を認め,resectabilityの判定に有用な情報が得られた. 血管内超音波microprobeの具体的なapproachは,小腸腸間膜静脈→門脈,臍静脈→肝門部門脈,脾静脈分枝→脾静脈本幹,大腿静脈・下大静脈の分枝→肝部下大静脈などの4つのrouteを用いた.検査施行中及び検査後を含め,accessした血管系に血栓形成を認めなかった.その他の合併症は、膵頭部周囲の血腫形成と小腸腸間膜静脈の部分的なうっ血がそれぞれ1例づつに認められた.施行した血管内超音波検査36回の内,34回で目的血管の描出が可能であった.この内,観察血管に何らかの異常所見を有したものは13例であった.異常所見は血管壁の変形・縮み,血管壁構造の断裂,血管内腔への隆起として描出された.圧排などによる血管壁の変形は,基本的には血管への直接浸潤を示すものではないと考えられた.
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