研究課題/領域番号 |
05671116
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松村 晃秀 大阪大学, 医学部, 助手 (90199852)
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研究分担者 |
末岐 博文 大阪大学, 医学部・附属病院, 非常勤医員
中原 数也 大阪大学, 医学部, 助教授 (20028624)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 再灌流障害 / 虚血再灌流障害 / 濾過係数 / 好中球エラスターゼ |
研究概要 |
1.ラット肺を37℃で虚血状態に置くと、虚脱肺ならびに窒素膨張肺では細胞内のATPレベルが急速に低下するが、室内空気で膨張させた肺では2時間後にも虚血前の80%以上に保たれ、気管支肺胞洗浄液中のsurfactantの量は肺組織の高エネルギー燐酸化合物の濃度と相関することが示された。 2.ウサギ肺灌流モデルによる実験:体重約2.5Kgの家兎を人工換気し、換気停止による心停止を得、常温にて0〜60分後放置した後、心肺ブロックを摘出した。他のウサギより採取した血液を充填した回路に心肺ブロックを接続し、1時間再灌流後に灌流肺の静脈圧を上昇させ、その時の重量変化率と、Hakimらの肺静脈閉塞法から求めた肺毛細血管圧の関係から、Starlingの式における膜の濾過係数を算出した。その結果、死戦期を経て摘出した肺の機能評価を行った。その結果ウサギ肺を用い、毛細管膜の濾過係数(Kf)を測定する実験では、Kfは60分以上の虚血群では増加していたが、好中球エラスターゼ阻害剤を使用することにより、Kfの昂進が抑制されることが示された。また、循環停止30分後に換気のみ再開した肺においてもKfの昂進が抑制された。 3.同様に換気停止により心停止を得たイヌの肺をEuro-Collins液でflushした肺を用いた左片肺急性移植実験では、循環停止後60分後に換気のみ再開した肺は、移植後5時間目まで良好なガス交換能を有していた。 4)低血圧後、換気停止により心停止を得た肺は、core-coolingを併用した保存法を用いた場合には、24時間保存後移植した肺においても良好なガス交換能を有することが明らかになった。
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