研究課題/領域番号 |
05671125
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 翼 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (10110496)
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研究分担者 |
山田 隆啓 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (50240023)
中山 義博 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (30253602)
夏秋 正文 佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (90075557)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 対麻痺 / 運動感覚誘発電位(MEP) / 脊髄誘発電位(ESP) / 体性感覚誘発電位(SEP) / 再灌流障害 / 磁気刺激 |
研究概要 |
近年、解離性大動脈瘤及び胸腹部大動脈瘤に対し積極的に大動脈置換術が行われるようになり、手術成績も飛躍的に向上した。しかし、重篤な合併症として脊髄虚血による対麻痺が今後に残された問題となっている。これに対し現在、体性感覚誘発電位(SEP)が術中の脊髄虚血のモニターとして用いられているが、感覚系のモニターであり信頼出来ない。我々はこれに対し、非侵襲的モニターである磁気刺激による運動感覚誘発電位(MEP)の有用性を検討すべく研究を行った。 体重2kg前後のウサギを用いた。全身麻酔導入後、動脈圧と心電図をモニター、腰椎下部領域を磁気刺激し、右大腿部に挿入した針電極にて波形を記録した。開腹後、腹部大動脈を腎動脈直下と分岐部で、及び後腸間膜動脈と3ヶ所をclampして対麻痺モデルとした。clamp後より波形は伝達時間の遅延と振幅の減少を認め約12〜15分で平担化した。ここでclampを解除し脊髄の血行を再開したが、約半数にある程度の対麻痺を認めた。また、振幅がcontrolの約半分で血行再開したgroupには対麻痺を認めなかった。このことは MEP波形の変化は脊髄虚血を鋭敏に反映していると考えられ、有用なモニターとなり得ると思われた。またclamp解除後のMEP波形は一担回復後に消失するパターンが認められ、対麻痺の原因として単に虚血のみでなく再灌流障害の関与も示唆されたが、今後の研究課題であり、現在実験施行中である。
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