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視床膝状体動脈の臨床解剖学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 05671153
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 脳神経外科学
研究機関信州大学

研究代表者

田中 雄一郎 (1994)  信州大学, 医学部, 講師 (70192177)

宜保 浩彦 (1993)  信州大学, 医学部・附属病院脳神経外科学, 講師 (00135146)

研究分担者 小林 茂昭  信州大学, 医学部, 教授 (50020772)
TANAKA Yuichiro  SHINSHU UNIV., NEUROSURGERY,ASSISTANTPROFESSOR
本郷 一博  信州大学, 医学部・附属病院脳神経外科学, 講師 (00135154)
田中 雄一郎  信州大学, 医学部・附属病院脳神経外科学, 講師 (70192177)
研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード脳血管 / 解剖 / 脳神経外科 / 視床膝状体動脈 / 後大脳動脈 / 穿通枝 / 脳血管障害 / 分布灌流領域 / 視床梗塞 / 診断・治療 / 臨床解剖学
研究概要

通常に行われた剖検でえられた50個の大脳半球を材料とした。大脳半球の血管系は等張の生理食塩水で還流し、インデアインクとゼラチンを注入後3週間10%のホルムアルデヒドで固定した。後大脳動脈の抹消とその分枝を大脳と小脳の切除後露出し、脳幹は橋延髄移行部で切離した。立体手術顕微鏡下に血管を剥離露出し観察し以下の結果を得た。
視床膝状体動脈は全例に存在した。その本数は2から12本で、外径は80から560μmであった。視床膝状体動脈の計算上合計した外径は650から3200μmであった。(平均1942μm)。ほとんどの視床膝状体動脈は独立した起始部を有していたが、24%の例で起始部を共有していた。ほとんどの視床膝状体動脈は後大脳動脈の遠位部のみから発生していた。これらの枝は後大脳動脈の脚槽もしくは迂回槽から分枝(P2)していた。しかし20%の例では四丘体槽から発生(P3)していた。12%の例で前側頭動脈、18%で中側頭動脈、6%で後側頭動脈、11%で総側頭動脈、18%で後側頭動脈より末梢、36%で総側頭動脈より末梢で視床膝状体動脈は分枝していた。7%の例では全ての視床膝状体動脈は総側頭動脈より末梢より分枝していた。ある視床膝状体動脈は後脈絡叢動脈付近か発生していた。更に13%の例では視床膝状体動脈は後大脳動脈のP2、P3からの分枝に加えて総側頭動脈より分枝していた。更に7%の例では後大脳動脈の最終末梢枝である鳥距もしくは頭頂後頂動脈から分枝していた。
視床膝状体動脈を分枝している後大脳動脈の区間の長さは6から44mm(平均23mm)であった。後交通動脈から視床膝状体動脈分枝までの距離は12から68mm(平均32mm)であった。視床膝状体動脈間の吻合は66%で見られた。それらの外径は88から390μmであった。吻合は視床膝状体動脈と内側後脈絡叢動脈もしくは中脳視床動脈間に見られた。
本研究によりこれまでに知られていなかった視床膝状体動脈の微小解剖に関する情報がもたされ脳神経外科の手術治療とりわけ脳底動脈分岐部動脈瘤のクリッピング手術に大きく貢献すると考えられる。

報告書

(3件)
  • 1994 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (13件)

  • [文献書誌] 田中雄一郎、小林茂昭: "脳底動脈分岐部動脈瘤に対するアプローチとクリッピング法" 脳卒中の外科. 22. 143-147 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tanaka Y,Kobayashi S,Gibo H,Kyoshima K: "Characteristics of pterional routes tc basilar bifurcation aneurysm" Neurosurgery. 36. 533-540 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tanaka Y,Kobayashi S,Sugita K,Gibo H,Kyoshima K,Nagasaki T: "Characteristics of pterional routes to basilar bifurcation aneurysm" Neurosurgery. 36. 533-540 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田中雄一郎、小林茂昭: "脳底動脈分岐部動脈瘤に対するアプローチとクリッピング法" 脳卒中の外科. 22. 143-147 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Tanaka Y,Kobayashi S,Gibo H,Kyoshima K: "Characteristics of pterional routes tcbasilar bifurcation aneurysm" Neurosurgery. 36. 533-540 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Milisavljevic MM: "The thalamogeniculate perforators of the posterior cerebral artery.The microsurgical anatomy." Neurosurgery. 28. 523-530 (1991)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 宜保浩彦: "脳室壁に分布する血管(1)Medial posterior choroidal artery." Clinical Neuroscience. 11. 1188-1189 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Marinkovic SV: "The surgical anatomy of the branches of the basilar artery." Neurosurgery. 33. 80-87 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 宜保浩彦: "脳室壁に分布する血管(2)Lateral posterior choroidal artery." Clinical Neuroscience. 11. 1308-1309 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 宜保 浩彦: "「下垂体研究の進歩」脳下垂体へ分布する血管." 日本臨床. 51. 2550-2554 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Marinkovic SV: "The neurovascular relationships and the blood supply of the abducent nerve.The surgical anatomny of its cisternal segment." Neurosurgery. (in press.). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 宜保 浩彦 編集: "穿通枝と頭蓋底部の外科解剖.顕微鏡下手術のための脳神経外科解剖V." サイメド.パブリケションズ, 1-183 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Hirohiko Gibo: "Cranial vascular anatomy of the anterior circulation,in Neurovascular Surgery(eds.Carter LP,Spetzler RF)" McGraw-Hill,Inc.(in press.), (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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