研究課題/領域番号 |
05671284
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
高崎 正人 帝京大学, 医学部, 助手 (50197084)
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研究分担者 |
印南 比呂志 帝京大学, 医学部, 助教授 (26102240)
高崎 正人 帝京大学, 医学部, 助手 (50197084)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 全身麻酔 / 肥満 / NTG / HPV / PaO_2 |
研究概要 |
等者らは、全身麻酔下でのニトログリセリン(NTG)を持続静注した場合、麻酔深度や肺の換気条件が一定であるにも関わらず、PaO_2が経時的に変動する症例に遭遇した。そこで、肥満患者を対象にNTGの投与による低血圧麻酔下でのPaO_2の経時適変化を観察した。 方法:対象は中・高年の鼓室形成術の手術患者で、ASAのリスク分類に1〜2の肥満患者(N=11、BMI=28±7)であった。観察は、全例、全身麻酔(G-0-E,F_IO_2=0.4)・調節呼吸(V_T=8ml/kg、f=10回/min)下で行った。尚、橈骨動脈にカテーテルを留置し、血圧のモニターと採血に用いた。まず、手術開始後、麻酔深度と循環状態が安定した時点で、バイタルの測定と採血(動脈血液ガス分析・血算等の測定用)を行った。次に、NTG(1mg/kg/min)の投与を開始し、30分、60分、90分後にそれぞれ、採血を行った。 結果:平均血圧はNTG投与後開始30分ごには対照時の85±6から66±6mmHgへと有意に降下し、それ以後も同程度の低血圧が維持された。PaO_2はNTG投与開始30分後には対照時の131±22から88±14mmHgへと有意に低下し、60,90,120分後には、それぞれ、91±13、95±18、99±16mmHgへと経時的に上昇した。この場合、NTG投与後のPaCO_2の値は、対照時に比し、有意に低かったが、投与30分後のPaO_2は他のいずれのPaO_2値よりも有意に低かった。尚、PaO_2、pH、体温についてはNTG投与も有為な変化を示さなかった。 結語:本研究では、肥満患者でのNTG投与のよる低血圧麻酔のさい、初期には、PaO_2が著明に低下したが、その後低下の程度経時的に軽減した。NTGの抑制による〓A/〓mismatchingの 増強によると考えられているが、本研究でのNTG投与後のPaO_2低下の経時的軽減はHPVのTNGによる抑制の経時的軽減を示唆している。
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