研究課題/領域番号 |
05671338
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
石川 博通 東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (60112679)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 精子凍結 / 高浸透圧負荷 / 逆行性射精 / 凍結蓄積 / 液体チッソ蒸気法 / 凍結備蓄 / 液体チッソ蒸気凍結法 / 男性不妊 / 凍結保存精液 / 人工精液瘤 / 射精障害 / 性交障害 |
研究概要 |
1 液体チッソ上記凍結簡易化を目的とする凍結用浮台を開発した。凍結等浮台は高さ3.0cmの発泡スチロール枠の上面にアルミプレートを張ったものであり、適当量の液体チッソを入れた発泡スチロール製凍結槽内に浮かべた。チューブを浮台上面に横置にして載せて凍結を行ない、約5分後凍結したチューブを液体チッソ中に落下させて凍結を完了する。 2 一般に細胞の凍結保存では凍結保護剤の細胞浸透を図るため、保護剤と細胞を混合した後平衡化時間を設けるが、本研究で用いたKS-11精子保存液中では平衡化時間は1分間が最も高い蘇生率を与えた。KS-11精子保存液中のグリセリンの高浸透圧が非凍結時にはむしろ精子に対して障害的に作用した。phosphodiesterase阻害剤pentoxifylline(PXF)添加により精子に対する高低浸透圧負荷が引き起こす精子生存率の低下を軽減し得ることを見い出した。 3 逆行性射精においては、排尿後、膀胱を温生食で洗浄し、さらに精子培養液を膀胱内に注入して射精を行い、逆行した精液を回収する。精子は尿に対して感受性が高く、射精に手間取り、尿が膀胱内に再流入すると精子運動率が低下する。5.0mM PXFの添加により尿の毒性を軽減することが可能であり、無添加では運動性をほぼ失う尿混入率60%においてもPXFを添加すると約20%の運動率を保持しており、運動速度においても同様な傾向を認めた。 4 頻回授精は推定排卵日周辺に複数回授精することにより受精のチャンスを増やそうとするものであるが、精液性状が不良な症例において禁欲期間をおかずに連続的に射精すると精液性状の低下が著しくて実施困難な場合が多い。精子凍結保存法を用いると1排卵周期に充分間隔をあけて数回採取が可能であり、頻回授精が容易となった。
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