研究課題/領域番号 |
05671361
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
倉内 修 名古屋大学, 医学部, 講師 (80195528)
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研究分担者 |
水谷 栄彦 名古屋大学, 医学部, 助教授 (00159162)
村田 善晴 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (80174308)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | Transwell / 物質輸送 / 胎児肝 / HGF / 羊水 / 羊膜 / 細胞増殖 / 胎児肺 / 胎盤 / 胎児発育 / トランスフェル / DNA合成 / IUGR / 妊娠中毒症 / 絨毛細胞 |
研究概要 |
胎児発育機序を胎盤物質輸送と各種成長因子の胎児細胞に与える影響の両面から検討した。 1.ヒト絨毛細胞由来細胞株をTranswell(Costar社)に単層培養しアイソトープラベルしたD-グルコースとリ-クマーカーであるL-グルコースを添加し、培養フィルターの反対側の培養液中に放出される物質の放射活性を測定した。Transwellへ隙間なく単層培養可能なことを光顕及び電顕的に確認した。しかしながら本輸送測定システムでは、90%D-グルコースがリ-クすることが判明した。 2.ヒト胎児肝より肝細胞の性格を有する細胞株を樹立することに成功した。 3.樹立された肝細胞由来細胞株にEGF及び各種カテコラミンを10^<-7>から10^<-11>濃度で投与したところEGFでは濃度依存性のDNA合成の促進がみられ、またカテコラミンでは10^<-8>-10^<-11>濃度では合成促進に働き10^<-7>では抑制的に働くという新知見が得られた。またHGF(Hepatocyte growth factor)2x10^<-5>から2x10^<-0>ng/mlで容量依存性にDNA合成の促進がみられたがカテコラミンに比較しその効果は弱かった。 4.羊水中のHGF濃度を測定したところ妊娠中期では12.4±4.5ng/ml、妊娠後期では10.5±6.6と血中濃度に比べ非常に高値を示しなおかつ出生体重と負の相関がみられた。(r=0.47;p<0.05)また胎児肺には多量のHGF受容体が存在することが免疫組織学的検索により明らかとなった。 上述したようにヒト絨毛細胞由来細胞株をTranswell(Costar社)に単層培養し胎盤の物質輸送を検討することは能動輸送以外のリ-クが大きいためにその結果を解析する際には注意を要すると考えられる。羊水中に高濃度に存在するHGFは胎児の発育よりむしろ肺を含めた各種臓器の成熟に重要な働きをしていると考えられた。
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