• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

卵巣癌の転移、進展におけるE cadherinの異常と染色体16qの欠損との関連

研究課題

研究課題/領域番号 05671374
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 産婦人科学
研究機関愛媛大学

研究代表者

木花 敏雅  愛媛大学, 医学部, 助手 (90234327)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードE cadherin / 染色体16番長腕 / 卵巣癌 / 子宮内膜癌 / microsatellite解析 / 免疫組織化学染色 / 転移抑制遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / E-カドヘリン
研究概要

E cadherinが卵巣癌,子宮内膜癌において癌抑制遺伝子,あるいは癌転移抑制遺伝子の候補である可能性を検討するため卵巣癌26例,子宮内膜癌50例についてそれぞれの癌組織,正常組織よりDNAを抽出し,PCR-microsatellite解析を行い,染色体16q12.1より16q24.3までの10個の領域について染色体欠損を検討した。卵巣癌において15例(58%)で染色体16qに欠損を認めた。最も高頻度であった領域はD16S450(16q22.1)で56%(10/18)であり,ついでD16S390(16q12.1-12.2),47%(9/17)であった。これらの領域の共通欠損が認められた症例が多かったが,その間の領域が欠損していない症例も認められた。臨床病理学的には染色体16qの欠損は漿液性嚢胞腺ガンに多く認められ,しかも復腔内散布病巣を持つ進行癌に多い傾向が認められた。子宮内膜癌では染色体欠損の頻度は42%(21/50)であった。卵巣癌における場合と同様にD16S450領域とD16S390領域に欠損が高頻度に認められ,それぞれ44%(16/36)と35%(13/37)であった。
ついでE cadherinに対する抗体を用いた免疫組織化学染色を卵巣癌,子宮内膜癌でそれぞれ15例施行した。非癌部での染色性を対象として細胞間接触部に染色陽性,heterogenousな発現,発現なしの3種類の染色態度にわけられた。hiterogenousな発現,発現なしのものを発現減弱とした。卵巣癌では漿液性嚢胞腺癌のほとんどのものが発現減弱を認めた。内膜癌では組織分化度の低いものに発現減弱を認めた。
E cadherinが存在する染色体領域(16q22.1)は卵巣癌,子宮内膜癌において高頻度に欠損し,E cadherinの発現減弱が高頻度に認められたためE cadherinはこれらの癌における癌抑制遺伝子の候補である可能性が示唆された。さらに16q12.1-12.2も高頻度に欠損が認められたため,この領域にも癌抑制遺伝子の存在が示唆された。

報告書

(3件)
  • 1994 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi