研究課題/領域番号 |
05671437
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
佃 守 横浜市立大学, 医学部, 教授 (70142370)
|
研究分担者 |
矢後 忠之 横浜市立大学, 医学部, 助手 (40264650)
作本 美樹 横浜市立大学, 医学部, 助手 (30244461)
持松 いづみ 横浜市立大学, 医学部, 講師 (10166332)
小勝 敏幸 横浜市立大学, 医学部, 助手 (70234721)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | 頭頚部癌 / 接着因子 / 増殖因子 / 転移 / 免疫化学療法 / 頭頸部癌 / 転移因子 / ICAM-1発現 / 血管新生 / basic FGF |
研究概要 |
頭頚部癌進行の予後は悪く、集学的治療を施行しても著しい予の向上はみられていない。これはこの癌患者の免疫能破綻の事実にもよるが頭頚部癌細胞の生物学的活性に原因があるのではないかと考え、頭頚部扁平上皮癌培養細胞を用いて検索を進めた。これらの癌細胞の5-FUに対する感受性は低いものの、この部の癌にもT-NF-αに感受性を持つ腫瘍の存在が証明された。従来より原因不明の白血球増多症の癌症例の予後が悪い事が報告されている。培養細胞を用い検討した結果、少なからず頭頚部癌はG-CSFを産生することが判った。同一症例(舌癌)でG-CSF産生、非産生細胞株を樹立したが、すでに分化した自己のLAK、TIL細胞には両癌細胞とともに感受性を示すものの、G-CSF産生細胞のstimulator細胞とした場合、自己PBMCとの混合培養によって抗腫瘍性の高いT細胞の誘導が阻止され、この培養上清中にTGF-β1が存在しこのサイトカインによってG-CSF産生細胞は、免疫監視機構からescapeする可能性が示唆された。また検討した培養細胞の半数がICAM-1陽性細胞で、このICAM-1の発現はIFN-γによって亢進した。腫瘍細胞のICAM-1の発現性はLAK、TIL細胞に対する感受性と相関していた。一方、頭頚部癌細胞の培養上清中にFibronectin様物質、bFGFの存在も同定された。前者の存在は同一患者の化学療法低感受性と、後者の存在は同一患者組織の血管新生さらに化学療法高感受性と相関が認められた。さらに血行性転移モデルとしてHUVECを用いて検索したが、T細胞の血管内皮接着の初期にはP-、E-selectinの関与が、腫瘍細胞ではさらに内皮細胞のICAM-1の発現が必要である事が判明した。以上より今後は腫瘍細胞増殖、転移因子を考慮した的確な免疫化学療法の開発を目指している。
|