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歯周病の感染機構の解明に関する免疫分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05671501
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 形態系基礎歯科学
研究機関大阪大学

研究代表者

小川 知彦  大阪大学, 歯学部, 助教授 (80160761)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード歯周病 / Porphyromonas gingivalis / 線毛 / 合成ペプチド / サイトカイン / 赤血球
研究概要

成人性歯周炎の発症や進行にかかわるとされているPorphyromonas gingivalisの歯周局所における宿主細胞との会合,すなわち,感染の第一段階における菌体と宿主の分子生物学的な作用機構については,いまだ不明である.この点を明らかにするため,本研究は,同菌体表層に存在する繊維状構造体である線毛に着目し,本線毛がいかにして宿主細胞に付着し,また,どのようにして宿主細胞を免疫生物学的に活性化するのかを線毛の分子構造の面から検討した.
その結果,まず,1.P.gingivalis菌体より本実験に供試するために充分量の精製線毛を調製した.また,P.gingivalis線毛のサブユニット蛋白の塩基配列をもとに,その構造をカバーする10〜20アミノ酸残基からなる部分ペプチドを合成・精製した.2.P.gingivalis線毛と宿主細胞の付着機構を明らかにする実験モデルとして,同線毛のウサギ赤血球に対する凝集作用を検討した結果,本線毛は明確な赤血球凝集活性を示した.また,P.gingivalis線毛のサブユニット蛋白分子中のアミノ酸配列X-Leu-Thr-X-X-Leu-Thr-X-XAsn-X-X(Xは非共通のアミノ酸残基)が,同活性発現のための共通構造として重要であることを明らかにした.つぎに,3.本線毛の宿主細胞に対する免疫生物学的作用として,ヒト末梢血単球/マクロファージからのサイトカイン(インターロイキン-6)産生誘導能を調べた結果,同線毛に強力なサイトカインの産生誘導活性を認め,また,その機能領域は,上述した赤血球凝集活性を示すアミノ酸配列と一致した.現在,サイトカイン産生誘導のための最小有効構造を詳細に検討している.さらに,4.同活性ペプチドは,^<125>I標識した線毛のヒト線維芽細胞への付着阻害を示すことが認められ,P.gingivalisの宿主細胞への付着やその活性に対するアンタゴニストとして期待される.

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 小川知彦: "Porphyromonas gingivalis線毛蛋白質の部分合成ペプチドの免疫生物学的活性" 日本細菌学雑誌. 48. 677-683 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Tomohiko Ogawa: "Porphyromonas gingivalis fimbriae and their synthetic peptides induce proinflammatory cytokines in human peripheral blood monocyte cultures" FEMS Microbiol.Lett.(In press). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 小川知彦: "医学微生物学の新しい展開1993" 菜根出版,東京, 587 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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