研究課題/領域番号 |
05671608
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
出口 眞二 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (60121018)
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研究分担者 |
川瀬 俊夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (30084784)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ヒト歯周組織由来細胞 / 化学走化性 / 培養上清 / 細胞接着、伸展 / 歯周組織由来細胞 / 歯根膜由来線維芽細胞 / Conditioned mediom |
研究概要 |
歯周組織再生にとって最も重要と考えられているヒト歯根膜由来線維芽細胞(HPLF)の培養上清(HPLF-CM)中に、HPLFの接着、伸展を増強させる因子の存在を明らかにしてきた。本研究ではHPLF-CMに対しヒト歯周組織由来細胞であるHPLF、ヒト歯肉由来線維芽細胞(HGF)、ヒト歯槽骨由来細胞(HABC)、ヒト歯肉上皮細胞(HGE)ならびに、ヒト末梢血由来多形核白血球(PMN)の化学走化性について検索し、化学走化性物質の存在を明らかにした。HPLF-CMは 1)(1)HPLFに対し35μg/ml〜70g/ml HPLF-CMの範囲で、positive controlの1.2g/mlfibronectinより高い化学走化活性を示した。(2)checker board analysis法の結果、random migration,chemokinesisのランダム運動の活性は認められなかった。(3)分子量70kDaを中心とした広い範囲で化学走化活性が認められた。 2)HGFに対しHPLFと同程度の強い化学走化活性と、分子量70kDaを中心として認められた。 3)HGEは歯肉上皮をトリプシンとEDTAの混合液で処理後、KGM培地にて培養し、敷石状の上皮細胞を得た。 4)HABCに対しては(x100)HPLF-CMでは化学走化活性は認められず、100%のHPLF-CMに化学走化活性があった。 5)HGEに対しては20%HPLF-CMでpositive controlの50μg/ml lamininより有意に高い化学走化活性を示した。 6)PMNsに対しては50、100%HPLF-CMには走化活性の存在を認めなかった。 7)ヒト歯周組織由来細胞に対し20%HPLF-CMで高い接着、伸展を示した。 これらのin vitroでの結果は、歯周外科処置後に歯根面への結合組織性の付着を得るために重要と考えられる物質を、歯周組織の再生にとって欠かすことのできない歯根膜組織由来線維芽細胞が産生することを示唆する。
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