研究課題/領域番号 |
05671657
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
柴田 考典 山形大学, 医学部, 助教授 (60147220)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 顎関節 / 関節円板 / 退行性関節疾患 / 関節ネズミ / 骨化 / 異所性石灰化 / 剖検標本 / 軟X線観察 / 顎関節疾患 / 顎関節円板 / 関節円板病態 / 三次元構築 / 変形性顎関節症 / 関節円板前方転位 |
研究概要 |
顎関節は滑膜関節に属し、他の滑膜関節と同様の病態を示すことが予測される。膝あるいは肩関節などでは、半月板や肩峰の石灰沈着、関節周囲組織である靱帯や腱の石灰化が報告されている。しかし、顎関節においては関節円板あるいは外側靱帯の石灰化などについての報告はほとんどみられない。 そこで、学生実習屍体より剖出した193関節円板(男性120円板、女性73円板)を対象に、関節円板における石灰化病変の部位を軟X線撮影法を用いて探索するとともに、石灰化病変の認められた関節円板についてEDTA脱灰標本を作成し、石灰化病変部の病理組織学的検索を行った。 結果は以下のとおりである。 1.6関節円板に石灰化病変が認められ、これは対象の約3%にあたった。 2.穿孔の見られなかった2関節円板では、石灰化病変部は前後的には後方肥厚部と中央狭窄部との移行部で、上下的には円板中層部に認められた。 3.穿孔の見られた4関節円板では、石灰化病変部は穿孔部に隣接した関節円板下面に見られた。 4.穿孔の見られなかった円板では、結合組織中に硝子様変性や類軟骨細胞とともに異所性石灰化部が認められた。なお、血管の新生は見られなかった。 5.穿孔の見られた円板では、変性した繊維性結合組織と連続して骨が形成されていた。それら骨は層状に排列する骨小腔を有し、境界部には血管が認められた。 以上の観察から関節円板の石灰化部位は円板穿孔の有無により異なり、両者の間では関節円板の石灰化機構が異なる可能性があると考えられた。
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