研究課題/領域番号 |
05671666
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
瀬上 夏樹 京都大学, 医学部, 講師 (40148721)
|
研究分担者 |
森家 祥行 京都大学, 医学部, 助手 (70221637)
宮木 克明 京都大学, 医学部, 助手 (50211595)
西田 光男 京都大学, 医学部, 講師 (50154620)
福本 学 京都大学, 医学部, 助教授 (60156809)
村上 賢一郎 京都大学, 医学部, 助教授 (00174269)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1993年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 顎関節 / 顎関節内障 / 関節雑音 / 病態 / 治療法 / MRI / 関節円板前方転位 / 臨床的検討 / 基礎的検討 |
研究概要 |
臨床的に顎関節症の中の顎関節内障における関節雑音の病態を明確にするために、三次元構築像ならびにTurbo-FLASH法を加味したMRI診査を行い関節円板の形態と転位様式を臨床症状と比較検討したところ、顎関節内障全体では約20%でRotational displacementを示し、関節雑音(クリック)症状群においては円板変形が軽度であること、Reduction pointが病期と相関すること、間欠性ロック症状群ではpointがより前方であることなどが明らかとなった。さらに、関節腔内を詳細に診査可能な診断的関節鏡視法を開発して、その診断精度を検討の後に顎関節内障における関節内病態について検討したところ、本症では癒着所見が極めて高度にみられ治療対象とすべきことが明らかとなった。治療法に関しては、外来での保存療法ならびに外科療法の術式と成績を詳細に検討して関節雑音に対する外科療法について適応と手術法の考察を行った。とくにクリック症例に対する鏡視下円板牽引縫合術については否定的な見解を示すに至り、また鏡視下結節形成術については臨床的に使用機器と術式を示した。基礎的には、顎関節内障に対する各種関節鏡視下手術後の治癒経路と関節構造に与える影響を解明して、外科療法の真の適応決定の一助とすることができた。とくに免疫組織化学的手法を用いた検討により一部の手術法では関節軟骨の再生が期待できず関節軋轢音の原因となりうることが示された。また関節円板切除術について術後の詳細な関節形態の変化と軟骨動態が解明された。鏡視下円板牽引縫合術については術後に高頻度で円板穿孔と癒着が認められ本術式による関節構造への非可逆的影響が示された。また鏡視下結節形成術については、術後に軟骨再生はなく不完全な線維層の骨被覆のみがみられること、円板穿孔など関節構造に影響を及ぼすこと、などが明らかとなった。
|