研究課題/領域番号 |
05671683
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
朝波 惣一郎 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (70051670)
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研究分担者 |
川本 義明 慶應義塾大学, 医学部・歯科口腔外科, 助手 (20214710)
柴 秀行 慶應義塾大学, 医学部・歯科口腔外科, 助手 (60154233)
岡田 豊 慶應義塾大学, 医学部・歯科口腔外科, 助手 (00129371)
矢崎 篤 慶應義塾大学, 医学部・歯科口腔外科, 助手 (10182312)
逢坂 文博 慶應義塾大学, 医学部・歯科口腔外科, 講師 (30118921)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 強化型セラミックス / 初期細胞接着率 / 細胞増殖率 / 生体親和性 / 家兎大腿骨 / 非脱灰研磨標本 / 生体適合性 / ALP活性 / DNA量 |
研究概要 |
生体活性型のhydroxyapatite(HAP)にdiopside(CaO・MgO・2SiO_2)を粒状で混合焼成させるとウイスカーが析出し、粒状結晶が針状結晶に変化して物理的強度の増した焼結体すなわち強化型セラミックス(Diopsideウイスカー析出型アパタイト)が得られる。混合焼成した強化型セラミックスの生体親和性について、培養細胞を用いてin vitroにおける細胞親和性について検討し、in vivoでは家兎大腿骨に埋植して組織親和性を観察した。In vitroの実験系においては細胞の選択が適切であることが重要であり、そのため3種類の骨系細胞を比較検討し最も材料間の差のでやすいマウス骨髄由来のKUSA細胞を実験に使用した。その結果、初期細胞接着率はHAPが高くdiopsideの含有率が増すにしたがって減少する傾向がみられたが大きな差は認めなかった。細胞増殖率では材料間の差が明瞭でHAP+60%diopsideが最も高い増殖率を示した。In vivoの実験系では家兎大腿骨骨髄内に直径2mmの円柱状に加工した材料(HAP、Diopside、HAP+20%diopside、HAP+60%diopside、を埋植した。標本作成は、polyester樹脂(Rigolac)に包埋し、重合、硬化させたブロックからEXAKT Cutting Grinding Systemにより厚さ約20〜30μmの非脱灰研磨標本を作成した。染色にはtoluidine biueを用い、埋植4週後の標本の新生骨形成量および新生骨と人工材料の結合状態について比較検討した。その結果、diopsideでは新生骨がみられるもののわずかで、材料と新生骨との密着性にも欠けていた。またHAP+20%diopsideでは新生骨との密着性は部分的には良好であったがやや不安定さを呈していた。HAPおよびHAP+60%diopsideでは新生骨との密着性も良く基底部も広く安定した像を示していたが、新生骨の形成量を比較すると、HAP+60%diopsideが最も多かった。異常の結果よりHAP+60%diopsideが最も生体親和性に優れ、強度もHAPの約2.5倍で十分臨床応用も可能であることが示唆された。。
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