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一般性ある不斉増殖能を有する新規金属ポルフィリン錯体の開発

研究課題

研究課題/領域番号 05671740
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 化学系薬学
研究機関東京大学

研究代表者

樋口 恒彦  東京大学, 薬学部, 助手 (50173159)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードポルフィリン / ルテニウム / 酸化触媒 / ピリジンN-オキシド / 不斉触媒
研究概要

本年度は、以下に述べる検討を行った。著者らは、これまで高効率酸化触媒系としてルテニウムポルフィリン-含窒素複素環N-オキシド系を開発し、アルカンの水酸化において触媒回転数12万回を達成している。したがってあとは本反応系への応用に適した不斉ポルフィリンの開発が必要であった。その開発を合理的に行うためには、活性中間体の構造をある程度明らかにしておく必要があると考えた。そこで各種分光学的手法をなどを用いることにより、活性種は、最近金属ポルフィリン系で提唱され始めている酸化剤-触媒複合体型ではなく、Ru=O構造を有するものと推測された。このとき本一般研究研究費で購入したFTIRによるRu=O振動の観測が有効であった。本知見をもとに、CPKモデルでの検討を加え、不斉2-オキサゾリドンを適切な位置に担持させたC_2対称性を有するポルフィリンを設計した。
α,β,α,β-tetrakis(ο-methoxycarbonylphenyl)porphyrinをまず合成し、エステル基を加水分解してカルボン酸体とした後、酸クロリドに変換し、不斉オキサゾリドンを4分子結合させることに成功した。元素分析、FAB-mass,IRは期待される構造を支持した。しかしNMRではポリフィリン環の大きな環電流効果を受けた結果複雑なスペクトルを与え、C_2対称構造の確認には至らなかった。まず金属挿入の容易なマンガンの錯体としてオレフィンのエポキシ化触媒として用いたが、満足のいく不斉誘起は起こらなかった。このこととNMRの結果を考えあわせると、本新規ポルフィリンは、分子内の大きな立体反発のため歪み、予想したC_2対称性が崩れた構造となっていると推察され、興味深い。これらの結果に基づき、現在、立体反発が大きすぎず、熱異性化に対して安定性が高いと予想されるD_4対称性を有する不斉ポルフィリンを設計し、現在合成を行っている。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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