研究課題/領域番号 |
05671760
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
牧 敬文 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (00082959)
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研究分担者 |
北出 幸夫 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (20137061)
酒向 孫市 岐阜薬科大学, 薬学部, 講師 (10137060)
廣田 耕作 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教授 (90082982)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 複素環N-オキシド / 光酸化反応 / 水酸ラジカル / 核酸障害 / DNA鎖切断反応 / 蛋白質障害 |
研究概要 |
本研究者等は、特異な構造環境を有する複素環N-オキシドPyrimido【5,4-g】pteridinetetroneN-Oxide(1)(R=CH_2OMe)が水に可溶であり、長波長光(>355nm)照射により極めて効率良く水酸ラジカルを発生することを認めている。しかし、このN-オキシドの場合はR側鎖が光照射下で痕跡程度加水分解されるために反応解析を複雑にした。本研究において、より適切なR側鎖を探索した結果、R=CH_2CONH_2の場合は、光反応条件下で、その側鎖が非常に安定であることを見い出し、(1)(R=CH_2CONH_2)を用いる高効率水酸ラジカル発生法を確立した。尚、本反応系における水酸ラジカルの発生はESRスピントラッピング法により確認した。 (1)(R=CH_2CONH_2)は、水溶液中での光照射により効率良くスーパーコイル環状DNA鎖切断を惹起(N-オキシド2muM濃度、10分間光照射後にFormlDNAからForm〓DNAへ完全に変換)した。また、その効率はR側鎖にリンカーを介してインターカレーター(例えば、6-Chloro-2-methoxyacridin-10-yl)を結合することにより約十倍向上した。 (1)(R=CH_2CONH_2)の光分解による水酸ラジカルの発生は、ヌクレオシド類の存在により著しく促進され、その効率はヌクレオシド類の酸化電位に依存し、グアノシンの場合が最も有効であった。この事実は、本水酸ラジカル発生系に電子移動過程が含まれることを暗示する。この光反応におけるヌクレオシドの消費は特徴的であり、シチジンが最も消費され、シトシンを効率良く与えた。また、(1)はトリプトファンやメチオニンを高効率に光酸化分解した。
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