• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

Stevens転位は本当に[1,2]転位なのか?

研究課題

研究課題/領域番号 05671764
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 化学系薬学
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

白井 直洋  名古屋市立大学, 薬学部, 講師 (80080208)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードアンモニイウイリド / 脱シリル化 / Stevens転位 / Sommelet-Hanser転位 / シグマトロピー転位 / ラジカル転位 / [1,2]転位 / [2,3]転位 / アンモニウム・イリド / Sommelet-Hauser転位 / アンモニウムイリド
研究概要

Stevens転位はアンモニウムイリドの典型反応の一つであり,その反応機構は[1,2]ラジカル転位であると言われている.私は今までにN-benzyl-N,N-dimethyl-α-(trimethyl-silyl)alkylammonium halidesの脱シリル化によってN,N-dimethylbenzylammonium alkylidesを発生させその化学的挙動を研究し,Stevens転位はイリドよりの直接[1,2]転位ではなく,[2,3]->[1,3]の2段階転位反応であることを報告してきた.
今回の研究ではStevens転位の機構をより明確にするため,[2,3]転位を起こさないN-alkyl-N,N-dimethylammonium N-benzylideをN-alkyl-N,N-dimethyl-α-(trimethyl-silyl)benzylammonium halideの脱シリル化によってイリドアニオンを位置特異的に生成させ,転位反応を調べた.転位基がメチル,エチルの場合は[1,2]転位,[2,3]転位とも起こらず,脱シリル化した所にプロトンが入ったアンモニウム塩を主生成物として得た.ところが転位基がシアノメチル基の時にはStevens転位体が主生成物として得られた.このことは[2,3]転位を起こすことが出来ない場合でも転位基がラジカルを安定化する時は,Stevens転位はイリドより直接[1,2]転位を起こすことを示した.
Stevens転位では転位基の立体が保持されることが知られている.[2,3]転位を経由するStevens転位でも立体が保持されるかを調べた.S-(-)-N,N-dimethyl-1-phenethyl-amineより合成した光学活性なS-(-)-N,N-dimethyl-N-(trimethylsilyl)methyl-1-phenethylammonium iodideの脱シリル化反応で[2,3]転位によるイソトルエン化合物とし,これに紫外線を照射し,Stevens体を得た.得られた化合物は67%eeの光学純度を示し,立体が保持されたことが判明した.
Stevens転位には2つの反応機構があることを明らかにした.

報告書

(3件)
  • 1994 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi