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小腸の酸化的ストレスの防御機構

研究課題

研究課題/領域番号 05671819
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 生物系薬学
研究機関大阪大学

研究代表者

溝口 正  大阪大学, 薬学部, 助教授 (00028838)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード酸化的ストレス / 防御機構 / グルタチオンS-トランスフェラーゼ / 還元型グルタチオン / 酸化型グルタチオン / 細胞内チオール / 鉄-EDTA
研究概要

小腸は消化吸収を担う器官であるため生体外異物に暴露される機会が多いと考えられるが、今回単離したラット小腸を用いて鉄-EDTAによる酸化的ストレスの影響を検討した。新鮮なラット小腸を取り出し縦に二分、一方を対照とし他方を鉄-EDTA溶液内で保温、これを酸化的ストレスの試料とした。たくさんのラット小腸の試料を取り扱う上で卓上夛本架遠心機は大いに役だった。
指標として選んだ酵素は細胞内チオールの恒常性という観点から主としてグルタチオン関連酵素である。小腸のこれら酵素の研究はほとんどなされておらず、先ず分子量ならびに等電点など諸性質を明かにした。ラット小腸の還元型グルタチオン含量は酸化型のそれに比べて200倍も多くラット小腸は極力還元状態に保たれていることがわかった。単離したラット小腸に鉄-EDTAによる酸化的ストレスを負荷すると、乳酸脱水素酵素及びグルタチオンS-トランスフェラーゼの失活が観察された。この時、グルタチオンの還元型は減少し酸化型が増加したが、大部分の還元型は依然として残存していたので還元型グルタチオンは抗酸化剤ではあるものの、酸化的ストレスを防御するオールマイテイではないことを示唆している。なお、チオールトランスフェラーゼ、グルタチオンレダクターゼ、グルタチオンパーオキシダーゼ、チオレドキシンレダクターゼ、G6P脱水素酵素はいずれもその活性に変動はなかった。以上の結果から、酸化的ストレス下におかれた小腸ではグルタチオンレダクターゼ、チオレドキシンレダクターゼ,及びG6P脱水素酵素など失活しない酵素が相互に機能して還元等量を準備しつつ細胞内チオールの恒常性を保持し、一方では失活する酵素、乳酸脱水素酵素及びグルタチオンS-トランスフェラーゼ等は還元型グルタチオンがそうであるように、自らの犠牲のもと酸化的ストレスに対して防御的に働くことを予測させる。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tadashi Mizoguchi: "Responses of glutathione-related enzymes in isolated rat small intestine to Fe2+-EDTA-mediated oxidative stress" Biological Phamaceutical Bulletin. 17. (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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