研究概要 |
^<18>F標識フルオロデオキシイノシトール(a)の合成を 下記4種の化合物(1,2,3,4a)を原料とし 以下(A)-(D)の方法で検討した。 (A)1とAcO^<18>Fとの親電子付加反応:^<18>FDGの合成(AcOF法)に準じて反応を試みたが 種々の副反応が起こり 目的とする^<18>F標識体(aのpentaacetate)の収率は非常に低かった。 (B)2と^<18>F^-との求核置換反応:^<18>FDGの合成(F^-法)に準じて試みたが 反応はほとんど進行せず 原料回収であった。 (C)3と^<18>F標識DAST(F化試薬)との求核置換反応:^<18>F^-とDASTより調製した^<18>F標識DASTを用い 化合物3(Quebrachitol,安価で容易に入手可)と反応させたが、反応はほとんど進行しなかった。この場合^<18>F標識DASTの調製をキャリアーフリーの状態でおこなった為 この^<18>F標識試薬の合成がうまくいかなかったものと思われ、キャリアーを加えることにより^<18>F標識化が進行するものと期待される。 (D)4aと[K.2,2,2]^<+18>F^-との求核置換反応:原料4aの合成で 最終段階のTriflate基の導入がうまくいかず(立体障害によるものと考えられる)、^<18>F標識化は検討できなかった。 今後 方法(A)で更なる反応条件の検討,方法(C)でのキャリアーを加えた条件下での^<18>F標識化および 方法(D)の文献既知化合物4bを原料とした合成等により^<18>F標識化を試みていく予定である。
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