研究課題/領域番号 |
05680011
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
勢田 二郎 山梨大学, 教育学部, 助教授 (20206642)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 吸水性 / ラローズ法 / レーザー走査マイクロメーター / タオル / 拡散方程式 / シミュレーション |
研究概要 |
数年前の、いわゆる"朝シャンタオル"問題に対する通産省報告(1991)において提案された改良ラローズ法について、本申請者は検討の余地があると認識し、タオルのような高吸水性布の吸水速度について検討した。 1.数秒内に完了する吸水挙動を高感度で高速測定するために、ラローズ法を用い、その測定部における水面の移動量をレーザー走査マイクロメーターで検出し、これをパーソナルコンピューターと直結することにより、50ms毎に0.01mlの精度で吸水量の測定を可能とした。その結果、従来のラローズ法による測定を自動化でき、詳細な吸水プロフィルを得ることができた。この吸水プロフィルは試料の種類や厚さおよびヘッド差(吸水面と測定管との高さの差)等により異なり、ラローズ法の測定結果から、厚さや密度が異なるタオル等の吸水速度を単純に比較することは危険であることが判明した。 2.異なった布同士の吸水速度の比較を可能にするために、実験的に得られる吸水挙動を2次元の拡散方程式と同型の微分方程式で表現できると仮定し、拡散係数類似の吸水係数をシミュレーションにより求めることを提案した。この方法により、ラローズ法だけでなく孔のあいた遮蔽板を挿入する改良ラローズ法による測定結果も統一的に表現でき、吸水係数を用いて異なった布同士の吸水性の比較ができることを示した。さらに、布面に垂直方向の吸水係数は、平行方向のそれより常に小さい結果が得られた。しかし、吸水挙動については糸や布の構造との関連性が見いだせず、高吸水性繊維製品設計への示唆を得ることができなかった。
|