研究課題/領域番号 |
05680017
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
多賀谷 久子 滋賀大学, 教育学部, 教授 (70024932)
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研究分担者 |
TAGAYA Hisako Shiga University, Faculty of Education, Professor (70024932)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 多孔性物質 / 過渡浸透現象 / 浸透現象 / 半径方向への浸透 / ろ紙 / 浸透ぬれ / 過渡浸透特性 / 拡張ぬれ / ぬれ |
研究概要 |
紙や布のような多孔性物質への外力によらない、半径方向への液体浸透の過渡現象に注目し、これを電気容量法で追跡する測定装置を試作した。水平に対置した2枚の平行平板電極の片方に細孔をあけ、これを通して液溜から水を連続的に補給する。両電極間に試料を挟み、矩形波を加える。ここで接した瞬間から、電気容量は鋭く変化する。これを記録し、半径方向への浸透濡れ現象を初期からリアルタイムに追跡し、浸透特性を解析した。 ろ紙(半径5mm)に対する1秒以下の水の過渡浸透速度は、水の接する面の粗さに支配され、粗面の方が平滑面より大きい。水の補給孔の直径と、浸透速度の関係を検討し、適当な直径として3mmとした。細孔の直径が大きいほど過渡期の浸透速度が大きく、速く平衡浸透量に達する。 紙への液滴の半径方向の浸透にたいして、浸透面積Aと時間tの関係は、A=Kt^nであたえられる。ここで、kは紙や液体の性質に関する定数である。そこで、実験結果について、Aとtの関係を両対数プロットすると、3つの異なる勾配(n)をもつ直線からなることがわかった。まず、0.5秒以下の過渡期では、n=1.8前後が検出され、これまで発表されている定常状態よりかなり大きい値である。続いて、n=0.9の領域であり、この値はMarmurの定常状態(液体の補給が無限)でのnと一致するさらに、n=0.3の領域が続く。この値は、Marmur(液体の補給を停止)やKissa(液滴)の得た値と一致するが、本結果の場合試料サイズが有限であるため、試料境界に近づいて浸透速度が減速するために生じたものである。nやその持続時間は、試料の浸透特性を決める指標になることがわかった
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