研究概要 |
更年期の生活の質(Quality of Life)に及ぼす"栄養欠陥状態"の影響を明らかにした。本研究の第一段階として、更年期のQOL評価の方法を開発し、その妥当性と信頼性を検討した(平成5-6年度)。第2段階では、更年期のQOLに及ぼす"栄養欠陥状態"の影響を横断的研究ならびに介入研究によって検討した(平成7年度)。 更年期女性222名,男性212名を対象にして栄養状態(身体計測、血液生化学的検査)、QOL(平成6年度開発した調査方法による)に関する横断的調査を実施し、QOLの変化に栄養状態がどのような変化をもたらすかを分析をした結果、QPL得点の低い者のは,やせ型で,全身持久力などの体力も低下し,ビタミンB6、ビタミンC,-カロチンなどが潜在的欠乏状態に陥っていた.また,一方では,肥満傾向にあるものも観察され、血清総コレステロール値、中性脂肪などが潜在的に過剰状態を示している人達が観察された。 さらに、更年期女性43名を対象にして、介入研究として栄養教育を一定のプロトコールに基づいて実施したところ、栄養状態の改善に伴ってQOLは改善することから、栄養状態の改善はQOLの向上に有効であることが明らかになった。
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